赤司征十郎、 失したのは何時だったのだろう。 気付けばコートには誰も立っていなかった。 心が離れて行くのを気付かなかった訳じゃない。いずれ戻って来ると過信していた訳でもない。一人、また一人とコートから去る彼等の姿を見ない振り。付いて来ないならそれで良い、駒になる気が無いなら要らないよ。 代わりは他に居る、一軍から捜せば良い。 駄目なら二軍、お前等を鍛える。 三軍、もしかしたら黒子の様な原石が居るかも知れないね。 ほら、お前達。彼奴等の代わりにコートで踊れ。 オレの指示通りに動けば、そう。頂点に上れるから。 百戦百勝の横断幕はこれからも変わらない。 ああ、今日も命令通りに動けないクズばかり。 〆 - 19 - |