黒子テツヤ、 以前、青峰君と一緒にザリガニ釣りに行きました。 川や池はもう採り飽きているそうで、場所は海に。着いてからは勝手に釣り始めていたので、ボクも自由に過ごさせて貰いました。 浜辺は白い砂浜が綺麗に輝いていました。 蟹を避けて座った所には貝が。ボクは青峰君みたいにナントカ採集に拘りは無いので、種類だとか名前だとかもよく判りません。何かの事典で見た事が有るな、程度で。 手に取って見てみても、色の区別が付かないんですよね。乳白色でもない、黄土色でもない、日光に翳してみるとパステルカラーの淡い色合いが様々に変化して。――虹色、まさにそんな感じでした。どれだけ目を凝らして見てもその貝を詳しく知る事は出来ないんですよ。厚い殻に覆われていて、性質だとか本当の色だとか、把握出来ないんです。長時間眺めていても、ですよ。少しも近付く事が出来ない。 掌に乗せてにらめっこを続けていたら、バケツに何匹をもザリガニを入れた青峰君が戻ってきました。 彼はボクの行動を見て大笑いしていましたが、何と無く気になってお土産に持ち帰る事にしました。 様々な色に光る、虹色の貝。 真意が掴めなくて、気になって、本当の姿はどんなモノなんだろうと不思議で。 ああ、ボクはこの貝に魅せられてしまったようだ。 貝も逃げずにいるという事は、ボクを少なからず気にしてくれているようで。…さて、先ずは散らかったベッドの上から片付けましょうか。 〆 - 29 - |