>参った
道行くお嬢さんに声を掛けることも出来なくなる程精神的にくるものがあったらしい。短い間だったけどお前のくれたものは俺が思うより大きくて温かいものだったんだな。有り難う、有り難う。
寂しいかと聞かれたら声を大にして「Oh Yes!!」と答えられるくらいには参ってる。…鳴らない携帯がすごく寂しいものに感じられてきた。無機物の冷たさに俺の心も身体も凍ってしまいそうだ…!ああお嬢さん、どうか君の微笑みで俺の全てに温もりを…っ!
春は優しくない。舞い散る桃色も、暖かな春風も、呆気なくて寂しいものに早変わりしてしまうなぁ。時間に優しさなんて感じられないよ。もう夜だけどな!
…どうしたもんか。毎度毎度俺の硝子の心臓は自分宛のアンカをこっそり尾行している愛読さんの日記から見付ける度に割れそうなくらいに高鳴るんだが。この胸の鼓動…これが…っ!
……こら、そこのお前。引くんじゃない。これは友愛だ、決して引くんじゃない。