欲しいものなんてのは何時も一つだ、 だから何度もそう言って遣っただろ。> ‐ 疑うことも知らなかった彼の頃の様に、クソガキの侭で居られたならさ。お前はあんな風に泣くことも無かったし、私は彼奴にも出逢わなかったし、――だから、誰も傷付かない世界で在れたんじゃ無いかって。最近に成って、良く思うよ。…嗚呼、本当に。大人ってのは如何にも不便で仕方無い。逸そネバ|ーラ|ンドにでも行って大人に成る前に殺された方が幸福だったのかもな。お互いに。