はちみつ入りホットミルク(R18)〆

90 :宮地清志
2014/03/16(日) 05:43

●約束

誕生日プレゼントの１つに日記を書いて欲しいって約束してたのに、とんでもなく遅く成っちまった。

高尾には少しだけ言ったが、オレは正直自分の文章が好きじゃない。他の所の日記で面白かったりセンス良いのを見るとそれと比較しちまって筆が止まっちまう。基本オレなんて、っつー思考だからかな、…とか言ってたらなんてとか言ってンな！つって噛み付いて怒られるにツナ缶１個。
でも、それでも、オレの文章が好きで読みたいって言ってくれるから、今頃夢の中でお魚咥えてるだろうけど、そんなお前に宛てて１枚。

○猫

少し前、大きな喧嘩をした。

実を言うとあそこまで大きく成るとは思って無かった。けれど、色々な感情を吸って大きく成っちまったそれは遂に別れる、別れないにまで発展した。どうすれば解決出来るかの手立ても見付からなくて、酷い事も言っちまって、もう駄目なのかなって思いも少し浮かんでた。
そんな中で二人で改めて話合った時に高尾が切り出したのは初デートの話。スーパームーンを見に行った時の事だった。てっきり直ぐ要の話に成るかと思ってたから面を食らって、そのお陰か妙にリアルに思い出した。
腰が痛いとか抜かす猫をおぶりながら小高い丘行って、アイツが好きなはちみつ入りのホットミルクを飲みながら満月に向かって願い事した。帰りもやっぱりおぶって、何でか知らねーけどオレの鞄を意固地に成って背負う姿を見て初めてのおつかいって言ったら威嚇しやがンの。…少し思い出すだけでこんなに幸せなのに、何で今オレ泣かせてンのかなって無性に泣けてきちまって、やっぱり絶対別れたくないって思った。
そもそも、喧嘩の原因はオレが考える事を止めてしまってたから。然も言われるまで気付いて無かった最低なおまけ付き。こんな風に成るまで分からなかったのにはほとほと自分でも呆れたけど、そこからどうやったらお前が離れていかないか、考えた。考えて、その結果…お前は今もこうして一緒のベッドに寝てるンだけど。

なあ、考えるって事は難しいな。
でも考えたらちゃんと伝わるって言うのを教えてもらった気がする。
いつだったか自分は何にも良い変化をもたらせてない何て嘆いてたけど、そんな事ねーよ。こうして大切な事、教えてくれてる。

早く起きろよ。
今日も一緒に居ような。

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