¶:色さがし。 自習の時間が一番好きだと思う。その方が集中出来るのだよ。……自分という個体と、別のモノ。その中で、恐らくオレはもう他のそれを許容する事が出来ないのだ。それを愛だと他人は言うけれど、それならば。愛より深いモノとは何ですか? 何が好きだとか、そんな次元の話では無いのだよ。他に誰も居ないのだ。オレの世界は思って居たよりずっとずっと狭くて、世界にふたりしか居ない。勿論、自分を世界にふたりだけの人間だなんて思って居ない。オレとお前が何か違う生き物だったとして、オレはそれでも構わないと思って居る。結局、自分が何者で在っても、何も変わりはしないのだと。ふとした瞬間に思う。 きっと、オレの愛とはそういうもので。 認識の違いなのだろうと思う。今まで理解されなかったのも、当たり前だったのだろう。一度こうだと感じたならば、オレの言って居る事が理解出来る筈なのだよ。この感覚こそが『心が触れ合う』という状態なのだろう、……良かったな、オレの御陰で運命が何なのか身を持って知る事が出来て。 本当の運命ならば、違える筈が無いのだよ。 光栄に思え、バカめ。 |