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750.翡翠の海は、アリア。
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68 :緑間真太郎
2016/08/12(金) 00:51



:揺れる金魚、瑠璃の雪。

夏の思い出について。夏祭りに行ってきたが、祭りに2人で行くのは初めてだったな。忘れていたけれど、紫原達と遊びに行った時とはまた違う感じだったな。久しく逢うのに、至極自然に触れてくるものだから驚いた。それは、まあ……確かに、オレの左手が曝されて居たから気になったのかもしれんが、あの、指を絡める仕草とか。オレは相変わらず、そんな些細な事にさえ狼狽えてしまった。浴衣も、似合うと言われた色調のモノを新調してみたり、普段なら食べさせて貰うなんて有り得ないのに、何故だろう……差し出されたたこ焼きも、食べてしまった。あれは青峰が悪いのだよ、食べ易いように半分に割って差し出すものだからオレもつい、ぱくっと。歩調を合わせてくれたり、ラッキーアイテムの巾着を持ってくれたり、人混みを歩く際に手を差し伸べてくれたり。心地好い距離感と、見詰めた先に在る変わらない姿が不思議な心地にさせる。

誕生日も、祝ってくれた。『ふざけんなバカ』が可愛かった事と、甘えたい事にも気付けないオレを察して先回りして甘やかしてくれるらしい事が特に印象的だった。時々呼ぶ名前も、呼ばれる名前も、不思議と嫌な感じもせず。……去年も、とても悩んだ末に連絡をくれたな。イルミネーションの写真をくれたり、傘持って来いと唐突に呼び出されたり、変わらない所と変わった所。そのどちらも、心地好いとしか言えず、懐かしさとも少し違う何かを感じた。

いつも満たされた心地を抱くし、連絡が無くて不安なんて事も無く。オレに恋人が出来ないのも青峰の所為な気がしているのだが、これはどうしてくれるのだろう。あまりに青峰が心地好いので、他の存在と上手く付き合っていけないのだが……どうする高尾、オレが大分ダメにされているのだけれども。いや、今更だったか。

確実に今年もオレに恋人が出来ないな。知ってた。



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