¶:安定に揺られて。 夜風が止んだ後に残った寝息は、秒針が消してしまう。夜が明ければまた静寂が訪れると知りながら、そっと耳を澄ませた。凍える吐息も凍る背も、隙間に埋めて眠りに落ちる。 先に揺れるブランコは、白い。 遠くまで飛べるのは振り子次第なのだと。いつまでも座っているオレには適わないと、そういう話なのだ。 漕いだら止める。そうする事で安心を得ているオレは、ひどく自分が老いたように思えた。 彼の漕ぐブランコは高く。遠い。 ¶:あるといいながある。 いつも色々な事を考えさせてくれる、貴重な縁だと思っている。お前の事をまた少し知れた気がして、不謹慎かもしれないが――嬉しく思った。最近世話になりっぱなしだが、これからも色々な事を話そう。 お前が居たら、頑張れる気がする。 朝起きたらきちんと水分補給をするのだよ、冬場は乾燥し易いからな。 おやすみ。 |