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77.き み と し あ ら ね ば。 (背/交/恋/R18)
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黒 子 テ ツ ヤ
2014/09/04(木) 02:09
電話をし始めた最初の頃、__座と__座の相性について調べたのだと君に話したことがありました。
「__座は__座に飽きて浮気をする」。
君は笑っていたけれど、今となっては事実、まさにその通りになった、という訳です。
いえ、最初から君は本気ではなかったんですから、別に浮気も何もないんですけどね。
思えば君と__に行ったとき、縁結びの神様もきっとそんなことを示唆していた。
引いたおみくじは、僕のものはまさしく君のことを指し示していたけれど、
君のものは、どう考えても僕のことを言っているのではありませんでした。
神様は最初からすべてを知っていた。
最初から運命は決まっていた。
分かっていなかったのは僕だけで、
今思い返ば、最初から当然のように結末は目の前に示されていたんですね。
君を本当に愛するということは、
きっと何も求めずに君を愛し続けるということなんでしょう。
それが真実の愛、無償の愛、というものです。
ようやく分かりました。
君にいてほしいと望むことすら、あまりに烏滸がましいことだったんだと。
それすら、僕には、過ぎた願いでした。
たとえ君からの連絡が、一ヶ月、三ヶ月、半年、一年、数年…
いや、もしかしたらもう生涯来なかったとしても、
僕は独りで君を愛し続ければいい。
たった、それだけのことだ。
僕の縁の相手は君なのだと、神様はそう言っていたんですから。
君が僕を必要としないのなら、僕は姿を消しましょう。
もしも君が僕を必要とする日が来たのなら、僕はそのときだけ君の望む役を果たしに現れましょう。
疑似恋愛の相手でも、良き友人でも、都合の良い存在でも、
君が必要とするその間だけ、君の望むように振る舞いましょう。
ですから、どうぞ必要なときには遠慮なく利用しに来てください。
そうでないなら、僕はそっと存在を消して、影になって、遠いどこかで君を想う。
僕は影です。
だから、最初からそのためだけの、僕という存在でした。
僕は、影になりましょう。
君が、僕の知らない遠いどこかで、僕の知らない誰かと、僕の知らない幸せを抱いて生き続けていくように、
僕も、君の知らない遠いどこかで、独り、君を想い続けることだけ、許してください。
それだけで僕は生きていける。
君のくれたたくさんの幸福な思い出さえあれば。
僕の知らない遠いどこかで、君が元気で幸せに生きているのだと、そう信じるだけで、
僕は生きていけます。今までと同じように。
君がいる、それだけで、もう他には何も必要ありません。
だけど、どうか、悪く思わないでください。
僕は、付き合った人とはいつも必ず、浮気されて終わるんです。
必ず毎回そうなるので、やはりおそらく悪いのは僕なのだろうと、自分でもちゃんと知っていました。
きっと君の中にも今、たくさんの疑問が浮かんでいることでしょう。
その答えのねたばらしです。
それは、単に僕が、あまりにも浮気されることに慣れているから、少々人より敏いというだけの話だったんです。
どうか、悪く思わないでください。
僕にとって、生涯を捧げてもかまわないと誓うほどに、死ぬほど愛した人は、人生で君が二人目でした。
君がいてくれる、それだけで、毎日がとても楽しくて、本当に幸せでした。
どうぞまた必要とあらば、いつでも何かに使いに来てください。
たとえそれが、何十年先のことになろうとも、僕は喜んで君を迎え入れるでしょう。
ありがとうございました。
僕の愛する最後の人。
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