くたびれたBARで見掛けた金髪の彼女は斑に染めていた。気怠げに歌う。勿論、ノンアルコールのカクテルを貰って他愛もない歌で鼓膜を揺らした。ふと彼女から零れた一滴に、意味もなく指先で薄っすらと作ったカクテルを差し出せば、息を飲んで受け取られた。さっき見掛けた椿の花が綺麗で、思い出したよ。