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┗338.新・鬼ヶ島(6-10/12)
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6 :
にぅ名無しさん
投稿日:15/12/28 12:55:38
読みやすい
(iPhone/Safari, ID:???)
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7 :にぅ名無しさん
投稿日:16/01/03 01:56:39
>>6ありがとう。
(ez/K011, ID:B3Ap/rSyO)
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8 :にぅ名無しさん
投稿日:16/01/03 01:57:10
つぎの日の朝。
お爺さんとお婆さんは、ゆうべ見た夢の話をしておりました。
男の子と女の子をお爺さんとお婆さんがそれぞれに授かるというありがたいお告げの夢。
そんな夢を同じ晩に、しかもふたり同時に見たことを、お爺さんとお婆さんはしきりに不思議がるのでした。
「不思議なこともあるもんじゃのう」
とお爺さんはいいました。
「そうですねえ、お爺さん。わたしたちの願いを、ひのえさまがお聞きとどけくださったのかしらねえ」
「それだとすると、本当にありがたいことじゃ」
かかかとお爺さんは笑いました。
(ez/K011, ID:vKkZfwHHO)
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9 :にぅ名無しさん
投稿日:16/01/03 01:57:32
「お爺さん、いろりの火が消えそうですよ」
「そりゃあ、いかんな。じゃあわしは、しばかりに出かけるとしようかのう」
お爺さんは、しょいこと鉈(なた)を持って、家の外へ出ていきました。
「じゃあ、私は洗濯へ」
お婆さんはたらいに着物をつめこんで、お爺さんのあとを追って外へでました。
お婆さんが外へでて、ふと空をみるとくもり空です。お婆さんは前に見えるお爺さんの背中に向かって呼びかけました。
「お爺さん。雨がふりそうですよ。蓑と笠を持っていったらどうです」
しかしお爺さんは、
「なに濡れるくらい平気じゃよ。なんなら婆さんが持っていくといい」
そう言って遠ざかっていくのでした。
残されたお婆さんは、ちょっとお爺さんに悪いと思いつつも、その言葉に甘えて自分が蓑と笠を持って、川へ洗濯へ出かけたのでした。
(ez/K011, ID:vKkZfwHHO)
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10 :にぅ名無しさん
投稿日:16/01/03 01:58:31
山へ行く途中の山道です。
お爺さんが歩いていると、道のわきの茂みから、いきなり人影が飛びだしてきました。
わっとお爺さんは驚きましたが、その飛びだしてきた人影をみて、もっと驚きました。
人影は、子どもでした。素っ裸に赤い腹がけを一枚だけつけています。
髪型はおかっぱ。頭のてっぺんは月代をそってあります。しかも、見たことのない不思議な黒いメガネをかけているのです。
「誰だい、おまえさんは」
お爺さんがきくと、子どもはこう答えました。
「まい ねーむ いず きんたろう」
金太郎という名前の少年のようです。
「やあ、金太郎さんとやら。これからしばかりに行くところじゃ。いっしょに山へ行かないかい」
「おーけー。れっつ ごー」
ふたりは山へむかって歩いていきました。
山につくと、地面には枯れ枝がいっぱい落ちていました。それをお爺さんが拾い集め、しょいこをいっぱいにし、さて帰ろうかと思った時です。
うしろから、がさがさと音がしました。
お爺さんが振りかえると、
「く、く」
熊です。大きな熊が、のそりのそりとお爺さんに迫ってきているところでした。
(ez/K011, ID:vKkZfwHHO)
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