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477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
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21 :◆Nq5PNg/rCw
投稿日:11/02/11 16:16:05 bluYcnHPO
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『異端審問会』と『聖検死団』──この二つの組織は、元々は一つの組織だったらしい。
だがある時、組織は二つの派閥にわかれ、派閥同士の抗争が勃発した。この二つの派閥というのが、『異端審問会』と『聖検死団』、それぞれの前身だ。その抗争がおさまった後も両者の仲の悪さは変わらず、むしろ溝が深まるばかりで、最終的に別々の組織を立ち上げた。そしてそのいがみ合いは未だに続いており、抗争に直接関わったことのない俺たちの世代ですら、『異端審問会だから』という理由だけで聖検死団の奴らに難癖をつけられることはしばしばある。……まあ、うちも同じことやってる奴はいるだろうし、一概に文句ばかりも言えないのだが。
彼女と出会ったのも、その過程だった。
ある日、俺は聖検死団の連中に囲まれ、ひと気のないところまでご同行願われた。連中の話によると、俺の能力が一応『殺す』ことのできる能力ということで引き抜きに来たらしい。しかし、なんだか雰囲気が物騒な感じだったので、俺は丁重に断った。
すると、まあ予想通り連中は俺を殺しにかかった。一応殺しは御法度のはずなんだが、人通りがないもんで、証拠を隠滅できると思ったのかもしれない。俺も応戦して連中を昏倒まで追い込んだのだが、何分、人数で分が悪すぎた。終わる頃には、俺の方も深手を負い、動けなくなっていた。
俺の能力は、傷を完全には治癒できない。仲間がいたら治療してくれたかもしれないが、生憎俺は一人だった。ここで死ぬのかと思い、徐々に意識が遠くなって──
──気がつけば、診療所の寝台に寝かされていた。
そこで衛生兵をやっていたのが、不在検死官(ピクシーゲーム)だ。当時『クシー』とのみ名乗っていた彼女は、聖検死団の一員ということを隠し、担当の衛生兵として俺についた。
目的は、『異端審問会の情報の入手』。異端審問会で重宝されていた俺は、他の同僚たちより深く実情を掴んでいるのかと思われ、目をつけられたらしい。
衛生兵という立場で俺に近づいた彼女は、俺に好意を寄せているふりをし、俺はそうと信じ込んだ。結果、俺たちは恋人同士として付き合うこととなり、俺の傷が完治して診療所通いを終えた後も、俺と彼女の関係は続いた。
が──唐突にそれは終焉を迎える。
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