アマゾン


スレ一覧
477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
 ┗49

49 :◆Nq5PNg/rCw
投稿日:11/02/22 16:24:34 JEROLKucO

「……聖検死団、だろ。あんたは深淵検死官──『ウロボロス』だ」
「はいご名答です」
  実に楽しそうに、深淵検死官はぱちぱちと手を叩く。
「まあクシーの方からも少しは話があったと思いますし、そこまでわかっていらっしゃるなら不要でしょうが……一応けじめということで、改めて自己紹介をさせて頂きましょう。お初にお目にかかります、聖検死団に所属しております深淵検死官(ウロボロス)と申します。以後お見知り置きを」
  優雅に一礼して、男はにこりと笑んだ。
  ……それにしても、『クシー』か。もう長い間、あの女のことをそう呼んでいない。先日会った時は、今やこの女は俺をフルネームで呼ぶんだな、などと思ったものだが、考えてみれば俺も同じだった。
  いや──今はそんなことを考えるのは、よそう。
「……で、公の用ってのはなんだ。それは聖検死団が異端審問会に、俺を通して話があるのか、それとも俺個人にだけ言いたいことでもあるのか?」
「今のところは後者ですが、あなたの返答次第では、前者も含まれる可能性もありますね」
  俺の問いに、深淵検死官はすらすらとよどみなく答える。
「もちろん、我々はあなたの意志を尊重しますよ──でなければ、問答無用で強行手段に出ていますしね」
「この空間に閉じ込めるのは強行手段じゃないのか?」
「単に、周囲への被害を防ぐための措置ですよ。心配しないでください」
  ということは、被害が広がる何かしらをやらかす可能性があるのか。
  余計心配だ。
「ああ、あと、この空間内にいる間は、私は他からの干渉を一切受けないようになっています。攻撃するだけ無駄なので、その点留意しておいてくださいね?」
  ……自らの保身を確実にするための措置でもあったのか。くそ。
  そういうことなら、俺が奴に攻撃をしかけるためには、この空間をどうしても破らなければならないわけだ。だが、この手の空間というのは、なかなか破れるものじゃない。俺も能力を使う時はこういう場をつくるから、よくわかる。
  ……と、すると、自分から解除させるしかない、というわけだ。
「この空間の影響に関してはよくわかった。だからさっさと用件を話せ」
「わかりました」
  再び頷くと、深淵検死官はその『用件』を口にした。
「率直に言いましょう。実は、あなたを勧誘しに来たんですよ、『無限審問官(ウロボロス)』さん。──我が聖検死団にね」

(124.146.174.36)
[削除][編集][コピー]



[設定]
TOTAL:2382755 TODAY:174 YESTE:387 ROM:2
WHOCARES.JP