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477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
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61 :◆Nq5PNg/rCw
投稿日:11/02/27 12:12:47 bb1wr/kpO

「……あー、死ぬかと思った……って、死んでたのか。まあいいや、ちゃんと蘇生できたし」
  そうぼやきながら、彼は上半身を起こす。そして、龍を見つけて、顔をしかめた。
「うわ、まだいたのかよあいつ……あ」
  咀嚼を終えた龍が、ふっと消え去る。同時に、無限審問官の破れた制服も、身体の下にあった血だまりも、元々なかったかのように消え去った。
  その様子を見て、無限審問官は目を丸くする。
「あれ、いつもは服の破れや血までは消えないんだが……おい、もしかしてこれは幻覚の類いか」
  ということは、やはり彼はこれが仮想死であることは、知らなかったのか。
  そんなことを考えていたせいで、深淵検死官は返答が一瞬、遅れてしまった。
「……え、ええ、まあそんなところです。これでも結構、リアルにできていたかと思うんですけどね。どこかで違和感でも?」
  いや、と無限審問官は、首を横に振る。
「完全に騙されてたな。情けない」
「いえいえ、とんでもない。あそこまで死に対し平然とされていた方は、初めてですよ」
「言っただろ、死に慣れてんだ。大概の死への心構えは、できていると自負している。……とはいえ、」
  彼は、一度そこで言葉をきった。
「まあ完全に、平然としてもいられないがな。流石に身体を食い破られるなんてのは、今後二度と体験したくはないもんだ。全く、どうにもえげつない殺し方だな」
「お褒めに預り、光栄です」
  にこやかに深淵検死官が言うと、やれやれと言わんばかりに、無限審問官は肩をすくめた。

(124.146.175.232)
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