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477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
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鈴の小道5/9◆vLYx.hjvdE
投稿日:11/03/01 14:41:30 ???
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走り回って、3台目の自動販売機をようやくみつけた。あそこから少し離れた所の物で、これはちゃんと運転中のようで安心した。廃墟になったビジネス街にある自動販売機の、どれもが正しく業務をこなしていると思っていた俺の考えの甘さにすっかり失望していたところだ。
「俺はココアでも飲むか…」
腹も空いたし、ここらで糖分を補給しておこう。コズミの名前をどこで聞いたのかも思い出したい。
コズミ、コズミ。確か、あれは俺が異動になった時だ。後始末係に新人が来たのだと、それも…。
「9歳だったか?」
異動した年だから、8年前のことだ。ああ、そういえば静子が、かわいい後輩ができたと言っていた。もしかしたらコズミは同じ会社かもしれない。
早足でさっきのビルに戻る。走ると炭酸は爆弾になるから慎重に、しかし速く。
「コズミ…うーん」
能力者ならばあの鈴も関係しているだろう。説明も聞いたはずだが、どうも思い出せない。本人に直接訊ねた方がいいだろうか。しかし勘違いで俺の正体をばらして、もしライバル会社だったりしたら…。そもそも能力者などではなく、「仕事」なんて言って、ただの夜更かし少女だという可能性だって充分残っている…。
悩んでいた俺の耳に、高く澄んだ鈴の音が届いた。そして一瞬、すぐそこにあったビルを黒い壁が囲ったと思ったら、もうビルは存在していなかった。
「…遅い」
コズミの声が真後ろから聞こえた。実戦から遠のいていたせいで、すっかり感覚が鈍ってしまったようだ。
悪い、と言おうと振り返った俺の目には、全てがゆっくり映っていた。コズミの手から、鈴が落ちて。俺のまわりに、あと一つ、すずが、もうじめ、んに、あいつ、わらいやが て
(121.111.231.103)
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