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477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
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83 :◆Nq5PNg/rCw
投稿日:11/03/02 05:10:10 TsTNbbBIO
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──数日後、非番になったので俺は一人で街へと出かけた。すると、十分も歩かないうちに、あいつに声をかけられた。
「こんにちは。お元気そうで、何よりね」
振り返ると、あの女が微笑んで立っていた。今日も桃色の衛生服で、髪を下ろしている。
……ああ、そういえばこいつに一つ、文句を言ってやろうと思っていたんだった。
「この間はうちのウロボロスがお邪魔しました」
「そのことなんだがな」
艶然と微笑む彼女に、俺は小言を言う。
「おまえ、俺のことを騙してただろ」
「あら、なにが?」
「すっとぼけるな。あの男、おまえの彼氏じゃなくて兄貴だろうが」
──深淵検死官が、エリーの質問に答えた時だ。
彼はまず、俺を聖検死団に引き抜きにきたことを説明した。そこまではいい。
だが二番目の理由として、よりにもよって奴は「妹がたぶらかされたので」などと言ってのけたのだ。たぶかしたのはどっちだよく考えろ、って待てあいつはおまえの妹なのか、ええあの子はまぎれもなく私の肉親であり妹ですがという会話の後、ローラとエリーの冷たい視線が俺に突き刺さった。……なんで身内を信じようとしないんだおまえらは。だが帰り道、一言も俺と口をきこうとしなかったので、何かを奢らされる危機はなくなった。
俺の文句を聞いても、彼女は動じることなく答えを返す。
「あたし、『いい男』とは言ったけど、深淵検死官があたしの彼氏だなんて、一度も言った覚えはないわよ?」
…………え?
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