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1622.玉散る刃の巡恋歌
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180 :
志波海燕
2024/07/12(金)22:08:43
何か分かった気ィした。
あちこち緩む原因は、どうやら俺自身にあるらしい。てっきりアイツ相手だからシンドいと思っていたんだが、恐らくは違う。じゃねえと、ンなことで妙に緊張するとか、にやけちまうとか、説明がつかねえし。ホントいつ以来だか忘れたが、あれこれ久々過ぎて動揺しまくりだ。我ながら嗤える。
強調されなくたって気付いてんだよ、アホ!
気付いた時にはもう手遅れだったんだよ、オカッパ!
そもそも、オマエのその切り替えの良さはどっから来るんだ!
俺もアイツも、ンなに器用じゃねーんだ、この金髪クラゲ野郎が!
……ほら、やっぱり俺じゃねえか、原因。俺の思考が拙い上に、飄々としたアイツの態度が重なると、余計に息苦しくなるんだ、きっと。
それでも、俺は土下座しちまうんだろうなァ、多分。怖いモノ見たさ?みてーな。
あーあ、俺はやっぱり餓鬼臭え。
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その上、輪を掛けて情けねえ、ときたモンだ。
これでも結構自信あったんだぜ?いや、マジで。真意を読ませねえ術も、飄々とした面構えも、ちゃらけた態度も、オマエを見習って身につけたトコあるしな。だが、やっぱりオマエが相手だと取り繕いきれねえわ。それはそれで、何か悔しいから一発殴らせろ。…とか言って、どーせ殴れねえんだよな。さすがヘタレ、ブレないねえ。
だからさ、代わりに一つ我儘言わせろ。
自制心も自尊心も、
理性も理屈も、
余計なモンは全部捨てちまってよ。
俺と一緒に、
とことんまで堕ちてくれ。
── 梅雨只中 ──
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