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2746.Oscuridad
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ウルキオラ・シファー
2010/08/15(日)23:04:40
言葉は刃と変わらん。
刃と同様、個々の放つ輝きは全て違う。
如何な刃にも、其れだけが持ち得る何かが在る筈だ。
俺の持論であり、同時に半ば自らに言い聞かせている様なものだ。
言葉だけに限らず総てに於いて、卑下などする間が有るならば、向上する事に意識を置いた方がずっと有意義だろう。
理屈でそうだと解って居ても、一度身に付いてしまった自らへの嫌悪や劣等感は、容易く拭えるものでは無いとも知っている。
淀んだ思考は、俺の内にも存在する。
俺が持ち得ないもの。
澄んだ声音で囀る金糸雀が、
青緑色の翼で羽撃く翡翠が、
陽気に愉しげに鳴き交わす仲睦まじい燕の家族が、
羨ましく妬ましく、そして眩しい。
闇の眷属として傲然と振舞いながらも、劣等感に塗れた腹の内。
視点を変える切っ掛けをくれたのは、やはりお前の存在なのだと思う。
こんなにも大切にしてくれ、何時も直向きな想いを言葉にして向けてくれるのだ。
自らを貶める気など薄れる。
絶えず俺を思い遣り、大切にしてくれているというのに、俺が自らを大切にしなくて如何するのかと。
お前の言葉はお前にしか紡げない様に、俺の言葉も俺にしか紡げない。
お前の言葉を通して、自らを認め好きになる事を、大切にする事を知った。
お前だから其れが出来たのだと、其れはお前にしか出来ないのだと、気付いているか。
俺がお前に向ける言葉も、何時もそうであって欲しいと思う。
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