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2749.(A)ideologue
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毒ヶ峰リルカ
2015/03/27(金)00:49:03
あなたを愛せず苦心したのは私の方だった筈なのに、何時しかあなたは私を他の女の子の影に隠した。あなたが明かした胸の裡に、私は今も納得がいかないでいる。
イヤ、イヤと。唯ひたすらにすがれるだけの勇気が無かったから。他人の心なんて押し退けてあなたの袖を掴んで居られる強さが無かったから。あなたは私の涙を拭って呉れなく成った。
あなたが求めた色恋はそんなモノ、だったの。言葉を呉れない理由は其れだったの、って。頷かれた方が屹度ずっと筋が通ってる。私にそんな愛し方が出来ないことは、あなたも最初から知ってた筈なのに。
───明かされた事で、私の心にこびりついた錆が落ちる訳じゃないと思うの。だって、私はそんな愛し方を肯定する事は出来ないから。詭弁だと云われようが、きれいな儘で居たいから。
私は、貴方の幸せを願うことは出来ない気がするの。だって、貴方が私の熱を軽んじた事実は動かしようがないンだから。
けど、それでも…──。
胸に燻りを抱えた儘居ることを私が嫌うのはホント。私は、本当に私の為に生きなきゃならない。それで喩え貴方を失っても、私の為に生きなきゃ為らない。
ねぇ、だから。云うの。
辛くても、怖くても、訊くの。云うの。
恋心を忘れない為に流す涙はもう終わり。次は、ちゃんと前を向くために泣くのよ。
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