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┗2847.ハチ、ハチ、ハチ(5-9/34)
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5 :
阿近
2011/01/16(日)23:07:43
仔犬を置いてから犬が寄り付くようになった。
仔犬より更に小さい、薄茶色の長毛犬は気まぐれに擦り寄り尻尾を振り、気が済んだらさっさと帰っていく。
餌も住処も強請らねえ。
こいつもなかなか気に入った。
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6 :
阿近
2011/01/17(月)23:13:52
帰路にて黒い大型犬と目が合う。
仔犬とはまた違う、深い眼差しをした犬だった。
丁度持っていた仔犬の菓子を放ってみる。
胡乱な目で一瞥、酷く億劫そうにそれを食ってから、俺に濡れた鼻先を押し付け去っていく。
良い後ろ姿をしている、そう思った。
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7 :
阿近
2011/01/18(火)22:26:17
菓子の匂いはしても実がねえのは分かっているのか、仔犬は心なしか不機嫌なようだ。
犬の不機嫌面なんざ初めて見る。
影で吹き出した途端脛に走る痛み。
…仕方ねえから晩飯を多めにしてやった。
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8 :
阿近
2011/01/19(水)20:07:54
仔犬は一日の大半を寝て過ごしているようだ。
間抜けな洟提灯を晒すくらいには慣れたらしい。
だがなんとなく腹の立つ面だ。尻尾を軽く引っ張ってみる。
…それでも寝続けるのは慣れた所為か、図太いだけか。
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9 :
阿近
2011/01/20(木)20:06:32
野郎、再来。
食い頃かと訊きながら、やはり仔犬を構い倒す。
性根の捩じ曲がった野郎だと吐き捨てれば、仔犬と視線がかち合った。
そりゃアンタの方だ。野郎が仔犬の代弁をしているようで腹立たしい。
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