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2887.claro de luna
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13 :
ノイトラ・ジルガ
2011/04/12(火)23:12:15
端書
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記入日:2010/11/16
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記入者:ノイトラ・ジルガ
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>アイツの命令。
>キレイになんか書いてやらねェ。
元々気に入らねェ奴だった。
形だけとはいえ俺から上位の数字をあてがわれてるッつーのも気に入らねェし、上位の奴らはこぞってスカした野郎ばかり。
中でも特にってのがウルキオラ。アイツだった。
藍染の野郎に気に入られてンだか何だか知らねェが偉そうに命令してきやがるのが気に入らねェ。
正に藍染の犬って感じでよ、夜な夜な下の世話もしてんじゃァねぇかと俺は笑って。
なら同じようにいつか平伏させて傅かせようと思ってた。
面張ッつけたみてェなすまし顔がどんなに醜く歪むのか想像するんでも笑える。
そんな時だ。
アイツが俺の宮に来たのは、お決まりの台詞を淡々と。
召集がなんだってンだ、愉しくオ茶飲んでお話し合いして序列が一つでもお変わりなさるのか?
俺に動いて欲しけりゃ戦争と殺戮持ってこい。
戦いだ、あの血が滾るような感覚で俺は生きてる。
呼吸をして脈動して、砂だけの世界に色が付く。
掌を血が伝う、肌に返る鮮血が俺を象る。
それ以外は流れ落ちる砂と塵に過ぎねェ。
ただ藍染が作ったって言う刃物に似た月ってのを見上げるのは嫌いじゃねェが……少しだけ、鼓動を感じられる気がしてよ。
でもアイツは気に入らねェ、だから楯突いて、藍染の犬と罵り笑った。
そっからは転がるように早かったなァ……何て事ァねぇ。俺は負けた。
敗戦は死。
アイツに肩を折られて組み伏せられた。
久しぶりの「痛み」
内側から炙られるような「痛み」
負け犬に語る術はねェ、舌を切るより早く有り得ない場所でアイツに蹂躙される。
あろうことかテスラにまで。
視界が真っ赤になった。身体を痺れさせる靄みてェのが痛めつけられた場所から拡がって次第に何も考えられなくなる。
何時もは掌で感じる肉を裂く感触を身体の深い場所で覚えて。慣れねェ「痛み」に心臓が狂ったように打つ。
熱の靄に取り込まれた俺が何を叫んだか、何をしたか。
思い出したくもねェのに、肩越しにアイツを振り返った時に見た翡翠が爬虫類みてェだったのだけは憶えてる。
随分と時間が経ったのに、あの激痛と冷ややかな翡翠だけが鮮烈。
気に入らねェ。
すまし顔と、引き抜かれる感触が。
>狂い出した初夜。
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