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3013.檻帯+虹鰭紅金魚と俎板歌劇。(満了)
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ティア・ハリベル
2011/12/09(金)01:02:01
4秒に1人、
世界の果てから命が溢れて墜落ちて居る。
>哥[幸福王子]、
其れは譬えば、
白磁の罅から滲む水流。
其れは譬えば、
乾いた指間から崩る流砂。
私の感知し得ないような細い細い蜘蛛糸で
辛うじて私の元へ繋がっては居るが
誤って指を絡めて仕舞えば忽ちに
千切れて墜落ちて離れて仕舞う。
何の糧も与えられ無い枯れた臍尾。
何を産む事の出来ぬ子宮と産道。
何と無意味なのか、
無価値とされた身体は切り分けても
生き餌にも碌に為らぬ。
幾らでも剥がせば好い、
鍍金の髪や陽を込めた肌も。
青玉石の双眸すら呉れて遣るというのに。
冬が来て、
切り分けた身体を只管運ぶ御前にすら、私は何も遺して遣れはしないのだ。
>私の鉛の心臓はきっと鼓動を刻まない。
寒さに凍えて潰える御前
其の餞に零す涙さえ、私には存在し無いのだ。
>私が何をして遣れよう。
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