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3046.花影
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153 :
朽木ルキア
2012/12/23(日)01:41:14
矢張り私では違和感があるな。檜佐木副隊長へ基本的には託そう。
*
とある昼下がり。訪れた先は九番隊。浮竹隊長の原稿を檜佐木副隊長の元へ届ける為だ。一言告げ部屋の扉を開けると、檜佐木副隊長が一人で椅子に腰掛け神機を眺めている姿が目に入る。
その正面の机の上には二つのものが乗っている。一つはやや大きめで私ならば両手で抱えなければ持てなさそうだ。緑色の袋の口を赤いリボンで留めている。見た所、現世で買ったものだろうか。
もう一つはとても小さい。私の掌程の大きさで、紙一枚程の薄さの長方形のもの。それを綺麗な水色の色紙で包んでいるが、手作り感が否めないような……。
…いや、私は仕事をしに来たのだった。慌てて原稿を軽く確認し檜佐木副隊長へ渡す。私の入室に今気付かれたようで、少し驚かれてしまった。霊圧で気付かれぬと言う事は、私もまだまだ修行が足りぬな…。
『朽木は、この二つならどっちを選ぶ?』
急に問われ、机の上の二つのものを再び眺める。中身は秘密とのこと。私としては…大きな包みの方だろうか。もう片方は小さく、薄すぎて失礼ながら中身が期待出来ない。
其処までは流石に告げはしなかったが、大きい包みの方を指差せば『そうか』と少し笑われてしまった。
良く分からぬが、きっと市丸隊長への贈り物なのだろう。同じ事を問われたならばあのお方はどちらを選ばれるだろうか、帰り際にふと思った。
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