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830.鈴花。
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6 :
黒崎一護
2007/06/18(月)23:51:18
あんたは言った。
『足を洗いたい』と。
俺は言葉を返した。
『全部失っちまうぞ』
それでもいいと、本望だと言ったのもあんた。
それでいて、いまだにズルズルと未練たらたらで毎日を過ごしてるのもあんた。
なあ、もう解放したらどうだ?
他の誰でもない、あんたを。
あんたから、アンタを。
自分自身を解放してやれよ。
そんなんだから、あんたは進まないんだ。
進まないし進めやしない。
おんなじところをグルグル廻るだけのメリーゴーランド。
…あんたにゃ激しく似合わないモンだ。なんて言ったら怒るか?
けどマジで似合わねえのな。笑える。
あんだけ酷い事しといて、更に追い討ちかけようとでもしてんのか?
ほんとに嫌われちまうぞ?
それでもいいってんなら…好きにしろよ。
俺はただの傍観者。
けれど、あんたに一番近い存在。
あんたと俺は、
一心同体。
半身。
欠片。
一部。
全部。
背中合わせ。
逆さま。
鏡。
同じ。
だから…。
仕方ねえから、最後まで付き合ってやるよ。
俺は導き。
あんたを導く橙の灯火。
けど俺はあんたを導くだけ。
あんたの意思はあんたのモンだ。
導かれてどうするかは、あんた次第。
自ら千切れることを望んだ鎖は、だいぶ錆びてきたぜ?
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