ストップモーションアニメで一番印象に残って忘れられない作品があります
マイリトルゴートって作品で、オオカミと七匹の子山羊をモチーフにしたものなんですよね。オオカミのお腹の中から救い出された子供たちのその後というか、世界観を少しリアルに寄せたらこうなるよねって感じの話です。
食べられてから助け出されるまでに時間が空いているならその間胃液に晒されていた彼らが無事で済む訳はなく、皆どこかしら胃液にやられて火傷してるんですよ。そして一番最初に食べられていた兄弟は既に溶けてしまって……っていう割とグロテスクな表現もあり。

子供が一匹既に溶けて亡くなっている現実を受け止めきれない母親がある日代わりにとある人間の子供を連れ帰って、っていう展開になるんですけど冒頭のグロのインパクトと全体的に漂う暗く湿っぽい感じが僕は好きです。
顔に火傷を負って鏡を見られなくなった子と新しく連れてこられた子がお互い歩み寄ることでトラウマを克服しオオカミに立ち向かうシーンも凄く熱くていい。ここら辺は王道展開でドキドキするので大好きです。
短時間で見られるのに色んなシーンが記憶に焼き付いて薄れないので、きっと僕はこの作品に脳を焼かれたのでしょう。恋のメカニズムと似ている。
そしてこの作品の監督がモルカーの監督と同じ見里さんだっていうのも凄い、可愛い世界観の中に少し滲み出るダークさやブラックユーモアが見えるのがこの人の作品の良いところだと思います。
親から子への暴力表現があるのでそれが苦手でなければぜひ見てくれ！！！！