【文字色一覧】 【タグ一覧】 【カラーコード一覧】
スレ一覧
3186.カレーにレーズンを入れるな
 ┗23

23 :加賀美ハヤト
2023/01/20(金) 20:11

何だかふと思い出した映画があるので話します。
『パッセンジャー』っていうSF……SF?恋愛もの?なんですけど、それがとても面白かった。

宇宙の研究やロケット開発の技術が進歩した未来の話。人類は地球とは違う惑星への移住計画を進めています。とある企業の試みにより選ばれた数人を冷凍カプセルで冬眠状態にして、それを詰んだロケットを地球から新たな惑星へ向けて発射します。
順調に宇宙を旅していたはずのロケットでしたが、隕石の爆発により破片に被弾してしまうんですね、それで故障したロケットの内部システムに異常が生じます。
そのシステムエラーの被害者となるのが主人公。
 
カプセルの凍結が溶け目覚めるべきでないタイミングで目を覚ましてしまうんです。一人目を覚ました主人公は地球へ連絡を取ろうとしますが、返事が来るのは数ヶ月後。自分以外に目覚めている者はなし、目的地に着くのは900年以上先。
このままでは一人孤独に死んでいくしかないんですね。
 
絶望に陥る主人公ですが、ロケット内にある他の搭乗者のカプセルを見ていくうちにとある女性の入ったカプセルを見つけます。眠っている状態の、誰かも分からない女性に恋をしてしまうんですよ。
最初のうちは、システム内のデータを見てその女性の情報を探ったり、眠っている顔を眺めることで少しでも寂しさを埋めていたんですけど、ある日女性のカプセルの凍結を溶く覚悟を決めます。
なんというか、箱庭系というんですかね……凄く考えさせられる話でした。
自分が不幸な事故によって絶望の縁に落とされたとして、自分の身勝手さによって他人まで同じように不幸にすることが果たして許されるのかどうか。そういう話だと私は捉えます。
上で説明したのは本当に序盤の流れで、話が進むにつれ苦しさや罪悪感に苛まれていく感じがとてもいい。
 
一人でじっくり考えながら見るもよし、誰かと見てどうにもならない感情を共有し合うもよし。私はこれを見てすぐレビューを読み漁りました、人の考察を読むのって楽しいなぁー。
人間の自己中心的な身勝手さや誰も悪くないからこその苦しさを孕んだ話ではありますが、これは確かに愛の話ではありました。少なくとも私はそう思っています。
 

ちなみに、これは朝イチの上映時間に映画館で見たんですけど、上映中ずっと場内で何やら叫んでいる方がいて。それがある意味印象深いですね。映画館ではお静かに。


[削除][編集][コピー]



[戻る][設定][Admin]

WHOCARES.JP