“灰色人間”
字体で見るとめちゃめちゃ仄暗いな??そういう類の話では無いのでご安心下さいね。何も隠してないけど、何を隠そう僕の事です。先日りょうくんとしっぽり語り合っている時にどんな話の流れだったかは忘れましたが、僕のパーソナルカラーはグレーだとりょうくんに分析されてしまいました。いやはや、何を言ってるんだいりょうくん。僕は情熱に溢れたアツい男だぜ?と軽く反論したのですが“虫さんに限ってそれは無い”とスパンと切り返しを受けてしまいましてですね。おいおい、本当に?と思ってとりあえず言い分を聞いてみる事にした訳ですよ。
曰く、僕は自分が思っている以上にスンとしているらしいとの事で。対人関係に置いて壁がある訳じゃ無いけどそこに確かな境界線が引かれていて、その中に入れるのはりょうくんだけだそうな。それはバに橙色の大型犬が割り込んできた時も友達と遊んでいる時も変わらず僕はグレーで、だけど嫌味じゃなくてスカしてなくてイキってもなくて純然たるグレーなんだぞと。そんで明るい所に行けば明るいグレーになるし、暗い所に行けば暗いグレーになる。でも何色にも染まらないと診断されました。えええ?それは嘘やん流石に、と自称ハジケリストの僕は精一杯反論を考えましたがびっくりする事に何も浮かばず。うううん、と首を捻った訳ですね。
さて、此処で少し話は変わりますが、僕のどうしても苦手な人の趣向として“無の人”というのが有ります。(此方がどうリアクションしても反応がめちゃくちゃ薄い人の事を指します)僕のアクションが伝わっているのかも分からず本音も見えない所にコイツとは分かり合えない気がする…と一歩引いてしまうんですね。別にその人達が悪い訳ではなく、受け取り手として僕の狭量が問題なので無の人はそのまま個性を貫いてほしいと思ってますよ。無の人ってある意味ブレないから横に居て安心するとかそういう人も居るかもしれんしね。僕があくまで苦手というだけです。
てな訳でね、今の話をその前の話と合併させると無の人って色にするとグレー系な気がしません?まぁ白とか黒とかあるかもしれんけど僕はグレーだと思うのね。それってめちゃくちゃ自分だから苦手なのでは?という結論に至る訳ですよ。嘘だら、僕って無の人なの?もしかしてこれって同族嫌悪?いや、嫌悪とまではいかなくても僕がグレー系の人が苦手なのは白日の元に晒されているので、同族遠慮になるのか?その事実に気づいた時に僕は心の底から笑ってしまいました。長らく苦手だったのは自分と似てたから、なんて笑えるじゃないですか。灯台もと暗しとも言えるでしょうしね。
そんでね、りょうくんと僕の間で確固たる信念としてある幾つかの事柄のうちの一つとして“自分が1番なりたく無い性格の老人にいつかはなってしまう”というものがあるんですよ。今までの話を纏めると僕はこのままグレーの性格のまま生き続けて、最終的に“無の老人”になる事が確定しています。ひぇっ、怖すぎ!自己表現しないジジイなんてめちゃくちゃ面倒じゃん!あ、今そういうご老人の事じゃなくて自分がなったらの話ですよ!あくまでも僕の話ね。…うーん、でもりょうくんは解ってくれるし良いのかなぁ。僕の気持ちをいつまでも代弁してくれる元気なジジイで居て貰わないと面倒見る人が困っちゃいますから、せいぜい一緒に長生きするんだな!と宣言しておきますか。
そういえば年を重ねるにつれて趣味が随分と減ってしまったような気がする。執着が無くなっていくというか、興味が湧かないというか。そんな僕が唯一と言ってもいい程に執着してるのはりょう一人だけだ。どんなに僕がグレーでもそこだけは譲れないんだ。だから“虫さんは本当にグレーだなぁ”と何度言っても良いから側に居てくれよ。頼んだからな。
ちなみにですがりょうには“お前の色は光だ!”と言い放っておきました。そりゃメンバーカラーなんだから本来は青なんだろうけど、精神的に見るとりょうって色の概念を超えてない?いつでも僕や友達を照らしてくれて、でも近付いたら眩し過ぎて言葉の正拳突きでやられるっていうね。それを言ったらりょうも首を傾げていました。やっぱり自分じゃ解らんモンなんだなぁ、愉快愉快。