スレ一覧
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43.アインザッツの銃声を(保存)
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グ/ルッペ/ン・フ/ュー/ラー
2018/10/29(月) 11:22
仕掛け返され企んで
2018/03/28(水) 05:11
あぁどうも、グルッペンです。
いやはや、毎日書くのはちょっと難しいな。
溜まる仕事に追われやや忙しいここ数日だが、ふと道端に咲いていた水仙に足を止めてみたりなど。
……お互い枯れているという話をしたのはいつだったか。
あの頃からこの胸に埋め込まれた種は今、燦々と光を浴びてたおやかに咲いている。
あ、今日は会員限定じゃないです(いつもの事)
意趣返しを受けた話。
基本的に、俺という人間は勝手をする方が好きだ。一方的な蹂躙、圧倒的勝利…いやあ良い響きですね!そういう言葉が好きです、ええ。
対して、奴は非常に優秀な犬だ。俺に勝手をさせてくれる度量を持ちあらゆる能力に長け、この砂糖漬けの感情抜きにして実に有能な仲間である。
だが、そんな奴の一面を俺は失念していた。
優秀で有能で賢く穏やかなその犬は、けれど決して従順なばかりではないのだ。
はじまりは、いつも俺から。
最初は首筋、そして鼻先。次は顎先。戯れに唇を押し付けてはその都度固まる様子が好ましく、味を占めてから何度も繰り返していた。
それらは寝る前に仕掛ける事が多かったのだが――寝れなくなる、の一言にそれは困ると思った俺は趣向を変えた。
(それならば朝にしたらいい、寝れなくなるのも丁度良いことだろう。)
事が起こったのはその日の朝であった。
その日俺は休みだったので働きに出る奴の頬へ応援の意も込め、少し背伸びして唇を押し付けたのだった。
奴は相変わらず驚いた素振りを見せたので俺は非常に満足し、共に朝食を食べ始めたのだが。
さっさと食い終わった奴がした事と言えば、こちらの髪を掻き分けその肉厚な唇を、そう、
無遠慮にも俺の額へと押し付けたのだ。
全く遺憾である。訴訟も辞さないレベルである。
予想だにしていなかったその行為に俺は、貴重な休日を小一時間…否、二時間は頭を真っ白にして過ごす事となった。
奴は知らないのだ。
俺が唇を寄せる時にどれだけ早く鼓動を打ち鳴らしていたことか。
抱き締められる度にどれほど輪郭の解ける想いをしていたことか。
髪へと絡む指も、こちらを見る穏やかな視線も、また眠る間際の甘えた一面も、寂しがりにこちらを求める幼い表情も全て、
矜持を保ち涼しい顔を続け応える事が、どれほど難しいことか。
──くちびるが触れたと自覚したその瞬間、
押し込め隠し通してきたそれらが確かな熱となって、皮膚という皮膚へせり上がった。
頬も耳も、恐らく手指の先に至るまで。
全く遺憾である。
なんやねんほんまに。こちとら良い年のおっさんだぞ。なんやこのザマは。
俺をこんな有様にした奴には是非とも相応の仕打ちを受けて貰わねばならん。
いよいよ以てこの宣戦布告と称した日記の価値が出てきたと、企みを込めて本日の日記とする。
仕掛け返され企んで、今日もお前と大戦争。
飛び交う飴の銃弾に、とびっきりの想いを込めて。
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