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43.アインザッツの銃声を(保存)
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22 :グ/ルッペ/ン・フ/ュー/ラー
2018/11/28(水) 00:13

その役割の名

2018/06/14(木) 18:15

さてさて、あ、どうもグルッペンです。すっかり日記が整理された。いやーもう一生分のタグを見たゾ…。
私は日記において「読みやすさ」という点をとても大事にしているのだが、それがよく出たデザインになりました。シンプルイズベスト。よしよし。

本棚もな、作りたかったんだなあ、ずっと。
私の愛読する日記は、数こそ少なく本棚としてはまだまだ空きスペースも多いものだが、置いてある日記はどれも想いがこもっていて、読んでいて気持ちが揺さぶられる素敵なものばかりです。
この日記を読んでる諸君はぜひ読んでね!!(好きなものはすぐ宣伝する)

さて、以下会員限定、と。
まあこの日記自体、現状は会員限定みたいなとこあるんやが。それはそれ、順を追って綴りましょう。
思い出しながら書くのもええもんですな。




寒いから、と言い訳をしながら眠ったあの夜を、お前は覚えているだろうか。

湯たんぽやぞと笑いあって、さして寒くもないあの日に抱き合って眠ったあの日々が、
言い訳ひとつせず、当たり前に共にベッドへ埋まる日々へと変わったその瞬間を、お前は覚えているだろうか。

俺は覚えている。とても忘れられるものではない。あの時の言葉も昂りも全て鮮明に、覚えている。


それはこの日記を渡してすぐのことだ。
ささやかな反撃をとあいつは言ったが、それは決してささやかなものではなかった。

思考すらも儘ならずに、ろくな文句も出ない口でずっと湯たんぽでいてくれ、と言った俺に、

#……嫌です。もっと、特別なのがええ。

と、奴はそう言ったのだ。
いやお前、ほんま、ささやかな反撃って何やねん。ささやかに言うならもっとこう、なんか。あるやろ。なあ。
だと言うのに、奴ときたらこれをナイフの一刺しにもならんと表現するのだ。

ナイフですらないのならば、一体これは何だというのだ。
脳髄を痺れさせるような、呼吸すらも止まるようなこれは、
致死量のを遥かに超えた甘い毒とでも言えばいいのだろうか。

――すっかり毒された頭で俺は奴に、湯たんぽからの大昇進を告げたのであった。


人生とは自らの物語であると誰かが言った。
この瞬間、俺の物語の中で、あいつの役割は確かに変わった。

それは湯たんぽよりずっと特別で、
言い訳をつける必要もなく、
当たり前に共にベッドへ埋まる、そういう相手のことだ。


その役割の名を、恋人と言う。




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