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1878.PATH
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山田三郎
2020/09/16(水) 20:43
3日目に入る前にまず話しておかないといけないと思って。
僕らがどういった経緯で親睦を深めたか。あるいは、ここまで近しい距離で接することを許し始めたか。
勿論事の始まりはあの鮮烈なテリトリーバトルの準決勝戦だけど、同じラップバトルの参加者同士その後にも会う機会は多々あった。
その中でも距離を縮めたきっかけは、これはラップバトルとは何の関係もないんだけど、萬屋に来た依頼の一環で南半球、主にオーストラリアもしくはヨコハマの森に棲息しているエミューを捕まえて捌いた後の鶏肉を手に入れるってミッションから………オーケイ、うん。何を言ってるか分からないって顔をする気持ちも分かるよ。その気持ちは最もだ。僕も何を言ってるか分からない。うん、他に説明のしようがないから聞き流して。エミューはどうでも良いんだよ。
アイツのベースキャンプが予想外に居心地良かったから足繁く通うようになって、色々話すようになって、アイツもそれを拒まなかった。
僕が何を聞いても丁寧に答えてくれたし、何を頼んでも出来る範囲で応じてくれた。
平日の昼間、特に理由もなく無性に、急に学校にいるのが嫌になって飛び出したことがある。その時たまたま思い浮かんだのがアイツのベースキャンプで、その場でラインしたら数分で返事が来たから『泊まりに行く』って連絡してそのまま押し掛けたりした。
なんていうか、分かるかな。急に今いる場所から逃げ出したくなる気持ち。全部忘れて無心になりたい気持ち、っていうか。そういうのを説明するのも面倒だったんだけど、毒島は特に何も聞かずに夕飯を用意してくれたし、僕用の寝袋まで用意してくれたし、あとゲームで遊んでくれた。
そうだな、うん。そういうところが何ていうか、ほら……その。居心地良くて。好きだなって……いや、別にそういうアレじゃないけどさ。本当に別にそういうアレじゃないけど。
それから、もっとアイツのことを知りたくなって前より頻繁に来るようになったし、泊まる回数も増えた。
アイツはいつも歓迎してくれるし僕の好きにさせてくれる。スイッチも一台渡したから手が空いてる時はゲームの対戦相手にもなってくれる。(マンカラの勝率が僕より高いのが気に食わない)
要するに良い友人だ。……多分。友達の家に泊まったこと、ほとんど無いから、多少推測だけど。友人ってこんな感じの関係だと思う。多分。
だから、今回のゲームを持ち掛けた時も毒島はいつも通り応じてくれたし、これも友人の遊びの延長だと思ってるだろう。多分ね。
僕がここまで本気だってアイツは知らない。きっと。
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