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1972.Corpse Reviver【〆】
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48 :ヨルク・ビス・アエタス
2021/01/31(日) 11:16

本編を思い出歩きするのもいいだろう。
- ep.02 『異邦者が戦う術』-


武術しかり、魔術しかり。何かしら戦う術を持っていなければ、こちらの世界を練り歩いて賢者を探すなど不可能だ。
各地に魔物が蔓延っている。ドラ○エやファイナルなんとかと言えば、おおよそ雰囲気は伝わるだろうか。

さて当のアラヒトはといえば、予め剣を使うことを知っていた。聞けば爺様が剣術道場を営んでおり、学童の時分、それなりに仕込まれた賜らしい。試しに木剣を持たせてみると、なるほど。構えは様になっている。一足詰めて打ち込み。これも問題なく受けて見せた。

そんなこんなで、真剣を握らせるまでさして時間は要らなかった。


アラヒトの前に幾多の剣がからりと並ぶ。兵士が持つ数打ちから、身幅の広いカトラスまで。自分の身を守るものは自分で選ぶべきだと、親父と俺が武器庫から選びとった品々だ。
榛色の瞳が敷物の上の得物を撫で、ほどなく、少し癖を帯びた黒髪が所作のためにふわりと揺れる。指の長い骨ばった手に握られたのは、シンプルななりをした、しかし珍しい片刃の一振りだった。(故郷の刀に似て目を引いた、とは後日談。使いやすさも上々らしい)


スライムと対峙して、「本当にグミみたいだな」等とはしゃいでいたのを思い出す。今では無言で斬り捨てるのだ、あまりの差異に笑ってしまう。
女性型の敵相手にはすぐに鼻の下を伸ばす。危なっかしくて見ていられない。こちらも早く慣れて欲しい。
魔狼戦ではあいつの太刀に救われた。荒削りの銀が輝き、俺の腕を喰らおうとはかる獰猛な口を貫いた。
怪鳥のときは…冷静に立ち回る姿を眺め、成長と一抹の寂しさを感じたものだ。


強く、一人でもこの世界を生き抜く術を身につけて欲しいと願っている。残り50年たらずの命が、決して戦場で半端に散ることの無いように。
けれども裏腹、いつまでも庇護を出ないでくれと冀う俺もいる。

あいつは子供ではないし、することも居る場所も、勝手に選ぶと頭では分かっているのにな。

俺の想いは、想いでしかないということも。


滑るように鞘を抜けた片刃が、荒々しく肉を裂き、貫通して敵を討つ。長い手足が間髪いれずにまた踊り、銀色が閃くたび辺りに紅い花が咲く。生を求め必死に振られる剣筋に、冷めた俺のものとは異なるそれに、ひどく心を奪われる。


#ヒューマンスライム(女性型)に触ろうとして体内に取り込まれた時は焦った。…それはそうと、見てらんねぇのはこっちのほうだ。強いくせに危なっかしいっつーか、思いきった戦い方するからなあ、アンタ。簡単に腕くれてやろうとするわ、MP使い切って倒れちまうわ、赤毛の時だって諦めが早(略)
#また稽古つけてくれよ。一本取ったらご褒美くれるって約束、忘れてねぇよな?

そんなこともあったなあ。人が丸々取り込まれるのを見るのは初めてだったから、つい暫く観察してしまった。
(静聴)……いずれも被害を最小に留める立ち回りだった。(そっぽを向き)
(妙な間)もちろん覚えているぞ?次の夜営にやるか、適当な棒きれを見繕って。それからお前の手料理を味わう。我ながら素晴らしいプランだ。

#(ゼリー越しに見たあいつの泰然たる表情…自力でどうにかしてみろ的な意図じゃなかったのか…。)
#(顎先掴み向き直らせて)……。ま、アンタが無事でよかった。(もうちっと俺を使え…ってのは傲慢か)
#そうこなきゃなあ。あっと驚かせてやる。料理も期待してろよ。(──かかったな。そんな約束はそもそもしてない。さて、ご褒美になにを貰うか…今夜もEXP溜めに出かけねぇと)

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