宝物庫の中へ大切に大切にしまっていた僕の宝物。 どこぞの誰かは知らないが、 それを引っ張り出してきて衆人環視の中に晒すとはね!! 世界がッ!気付いてしまった!見つかってしまった! ああなんて嘆かわしいのだろう、 真にその価値を理解できるのはこの僕だけだというのに? などと取り乱しはしたが、概ね良いクリスマスパーティだったね。 騒々しいばかりの街は好きではないけれど、君と過ごす夜は好ましい。 あぁ、毛布から肩が出ているよ。 暗闇でも光を取り込んで薄ぼんやりと光を放つ雪のような肌。 とはいえ君は雪でできているのではないのだし、風邪を引きかねない。 毛布を引き上げては起きてしまうかもしれないと、 そっとブランケットを身体へ掛ける。 はしゃぎ疲れて眠る君の髪に指を通す瞬間が、ただただ愛おしい。 ねぇ、僕らが正式にパートナーとして結ばれて一年が経つのだよ。 なんて、眠っている君に言っても聞こえやしないだろうね。 毛布にくるまれて生まれる日を待つ君。 早く生まれておいで。僕の元に。 |