この感情は恋情ではない。 が、彼から向けられる感情は恋情だ。 そしてどうやら健全なる男子高校生らしい彼は、 それなりに持てあます思いもあるらしい。 触れるだけで幸せだが、いつかは……と。 いくら幸せだと言ってもね。 それで欲の発散ができるわけでもなし。 僕もそれを受け入れることはやぶさかではないのだけれど…… ことをするのに、好きではないというのはおかしいのではないかね? 僕は受け入れるべきではないのでは? 教えてくれマドモアゼル……。 『あらやだ宗くん、そんなことレディに聞いたらいけないわ』 そうは言ってもだね。 放っておいたら持てあました情欲を持ってどこかへ行くかもしれない。 それはそれで問題だろう。スキャンダルだよ。 けれど 僕らがそんな、あ、愛……コホン、愛のある行為に及ぶなんて……。 『宗くんはすぐ頭でっかちにものを考えるんだから。 結局大好きなのにね』 ……それに僕はその分野に疎いからどれだけ調べても足りないだろう。 おとなしく手ほどきを受けるのか……僕が…………、……すこし怖い。 『いろいろ言っていたけど、宗くんははじめてで怖いってことなのよ。 ごめんなさいね……♪』 2020/0108 |