「――では、あとはそちらで進めておきたまえ。 ところで、この前に騒いでいた食事の件だけれど。 流石にもう食べたね?」 #「えっ、あっ、んあぁ……。」 「何だね、その煮え切らない返事は。食べていないとでも?」 #「いや……食べ……食べた……。」 「それなら何も歯切れ悪くなる必要はないだろう。」 #「そのー……あのー……怒らんで聞いてほしいんやけど……。」 「何かね。」 #「チンしすぎてこげこげなってもた……。」 「ひとの料理を失敗させたのかね!?それでは美味しくなかったろう。」 #「味は変わらんかったけど、こげこげになってもた。」 泣きべそを掻いているような声がする。 渡した時点で彼のものだから、 そこまで怒り、捲し立てるつもりはないのだがね。 暫く黙っていると怒っているとでも勘違いしたのか、 メッセージが飛んできた。 #お、怒っとるん…? #ほんまにわざとやなくて #お師さぁん… #゚(゚`ω´ ゚)゚ピェー 「怒っていないからピコンピコンと送ってくるな。」 #「怒っとらん?」 「怒っていないよ。焦がすほど温めたことには呆れているけれど。」 #「変なことはしてへんよぉ。 #ただ、水分飛びすぎてかすかすこげこげなってもうた。」 「君の頭の中のようにカッスカスに、かね。」 #「おこるで!」 「焦がしておいて良い面の皮だね。」 #「顔がえぇのはお師さん。」 「話が違う。」 |