僕は今までの自分の行いが間違っていたとは決して思わないけれど。 何なら、今だって君の為に必要なことをしたと思っている。 君を縛りつけるのは利己でありエゴだった。 だから、君を手元に置いておくべきではないと思っていた。 けれども、僕の言葉は薄く薄く刃を創って君を貫いただろう。 それこそ共に過ごす間に何度それを突き立てたか分からない。 少し前に直接尋ねたことがあった。 また、あの時の僕らを繰り返したらどうする、と。 君はそんなこと、もう忘れてしまったと言って、 それはそれは能天気に笑っていたね。 ……あの時は君も随分と僕を恨んだろうに。 もう自分を捨ててくれと、そう言っていたのは誰だったかね。 僕は時々心配になるのだよ。 こうして進めてきた歩みを台無しにはしないだろうか。 ……これは弱音だね。僕らしくもない。 少しだけ恐ろしいと感じている。今を。 |