疲れが溜まっててちょ〜っとソファに腰掛けて目を瞑った……だけのはずなのに、目が覚めたら日付が変わってた。そして俺を待ってくれていた左馬刻が入れ違いで寝た。結局三時頃あいつがむにゃむにゃ起きてきて、寝ぼけ半分くらいの感じで話しかけてきたから寝ような、って左馬刻を寝かせた後に俺も寝た。いやあ、よく寝た。いいことだ。
なんだろうな。情けねぇはなし、自分が目覚めた後のシーンとした部屋がすげえ寂しくてよ。そのままどんどん気分が沈んでって、色んなこと考えちまって。普段はあいつの男としてこんなところで躓けねぇとか立ち止まれねぇとか、そういう気持ちで構えて振り払えるくらいの強さはあったと思うんだけど……まあ、そんな日もあるか。ちなみに寝たら落ち着いた。結論!左馬刻が寝たらうだうだ考えずに俺も寝る!
前日すげえ早く寝ちまった分左馬刻が恋しすぎて朝起きてきた瞬間にバキューム並みのキスをかました訳だが、これが生命活動か……と気付きを得た俺であった。
人間にとって睡眠得られる幸福度は他のどんな行為よりも高ぇとかよく聞くけど、俺にとっては左馬刻がいちばんだろうな。左馬刻と一緒にねたら相乗効果も得られるし、人間工学界を騒がせると思う。
少し横になるか〜って寝転んだのがダメだったな……。寝ぼけて左馬刻に意味分かんねぇこと言って「どういうことだ?」って困らせるし、その後普通にがっっつり寝込んじまった。左馬刻が寝ぼけてんのはかわいいけど自分がやると恥ずかしさしかねぇな。
左馬刻とやりてぇことが被ってたらしく、声掛けたら「俺様もそのつもりでいたわ」と気持ちいい返事をもらった。相思相愛だな〜♡って浮かれてたらハイハイって流されたんだけどよ。まあ否定されねえってことは左馬刻もそう思ってくれてんだろうけどな!そうだよな!?
そこら辺は暈されたけど、俺との時間についてちゃんと考えてくれてんだな〜。あいつにあれがしたいこれがしたいって素直に言ってもらえるとすげえ嬉しい。忙しそうだから、疲れてそうだから悪いな、とか思わずに遠慮なく言ってほしいと思う。仮に実際忙しくたって疲れてたって俺は左馬刻の為なら喜んで時間を作るし……。寝てたら顔とか金玉踏んで起こしてくれてもいいしよ。
一年四ヶ月記念日。ついこの間三ヶ月目を迎えたばっかだと思ってたのにあっという間に一ヶ月経ったな。暑がりの左馬刻は夏を嫌がるけど、俺はあんたと過ごす夏が大好きだ。毎日楽しかった。茹だるような暑さのなか、鳴り止まない蝉の声や帰宅途中に溶け出すアイス。それから……めちゃくちゃ刺してくる蚊とか。夏の風物詩は全部あんたに結び付いて、俺の夏はまるっと左馬刻のもんになっちまったっつっても過言じゃねぇな。来年の夏も楽しみだ。
と、締めようとしてるけど実際はまだまだ全然暑くて全然夏なんだよな……。