「兄者、薬はいいのですか？」
今日の昼休み、飯を食べ終えた坊に言われてはた、と手を止めた。ああ、大丈夫だよ。今日は調子が良いんだと笑えば、自分のことのように喜ばれた。相変わらず眩しいな。
胃痛とは長い付き合いだ。もはや半身であり、もう一人の自分とも言える。付き合いを切りたくても切れるものじゃないし、慢性的な痛みにはすっかりと慣れているつもりだ。つもりというのは、強がりでもある。痛いものは痛い。痛みが変化するのは精々、軽くなるか重くなるかの二択だった。心のどこかで慣れてしまえばおしまいだ、とも思っている。だからまあ、体調が良くなると反射的に不安にもなるわけだ。あれ可笑しいな、調子が良いぞとなる。調子が良いのが調子が悪くなる予兆だとか、そんな不必要な設定はいらねぇんだよなぁ。
それでも、こうして今日みたいに痛みが姿を隠すことは増えた。何をしたでもなく、何をするでもなく。痛みが薄くなれば、その代わりに沢山の事を感じ取れる。流石に、こんなことで礼を言えば心配されるだろうから本人には言わないが、助けられてるんだなぁと感じるんだ。

六月って祝日がないのよねと呟いたら、そもそもウチには関係ない話だよってミ／コ／トが嬉々として返してきた。あれ、思いのほか重症かもしれないわ……今度飲みに行こうね！

>春告鳥と鳴くの高／橋／一／生さん
初めまして、お返事不要なところを嬉しくなって書き連ねてみました。池／松くんの日記と共に拝見させてもらっていて、ああお互いにとても言葉や想いを大事になさってるんだなぁと幸せに浸らせてもらってます。何だろう、やっぱり俳優さんという職業が関係しているのかしら。短い言葉にも、長い文章にも、そのひとつひとつに丁寧で時には茶目っ気たっぷり、時にはきゃーと叫びたくなりそうな愛が込められていて、とっても羨ましいです。おふたりは四季を一周しているんですよね、すごいなぁ。ひっそりではなく堂々と先輩として、これからも応援していきます！

それと私信。ミ／コ／トがぜーんぶ答えてくれちゃったから私が言うことないんだけど、それでも言わせてもらうわ。
六／郎！やるじゃーん、おめでとう！やーっと自分の幸せを掴んだわね。アンタは考え過ぎる時と、何も考えない時の差が激しいからその狭間で悩みがちなのよ。でも、それだけ悩み抜いた後に掴んだ大切なものなら、しっかりと大事にしていきなさい。なんてね、先輩ぶってはみたけど聞き流してもいいわ。仕事ならダメだけど、プライベートだもん。落ち込んだ時にはミ／コ／トと一緒に飲みに行きましょ。どうせなら惚気全開も聞いてやりたいしね～(笑)じゃ、色男さん共々、自愛しなさいね。
そして星／名さん！六／郎から聞いて読んでくれてるなんて、嬉し恥ずかしですよー。ありがとうございます。私たちが職場で会う顔とは違う六／郎を、どうか大切にしてあげてくださいね。あ、もちろんワガママばっかり言うならこっちでも叱るので、その時はこっそり教えてください(笑)

録画しておいたム／ロさんの舞台を昔の作品から観てるんだけど、超絶格好良くない！？面白いのはもちろん、舞台に立つ姿がかっこいいわー。休みの楽しみにしよっと。

もう恋愛したくないです。というか、そもそも恋愛ってなんですか。恋するってなんですか。愛ってなんでしたっけ。
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のっけからそのテンションで絡んできた後輩を、心底うわーめんどくせーと思いつつもそれなりに話を聞いてやった俺は褒められていいハズだ。俺も酔ってたから答えたのが正しいんだけど。つーか、普段は顔が怖いだの目がおっかないだのロクなことを言わずに避けている後輩が、酔っているとはいえ俺に訊ねてきたのはなかなか凄い事実なんじゃねーか。そんなことを小柳に言えば、「アンタそれ、そもそも樺倉だからって話してんじゃないわよ。誰でもよかったんだから、頼られてるとか思い上がるのやめときなさい」と鼻で笑われたけどよ。いやお前、お前さ…言い過ぎじゃね？
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で、だ。恋愛なんざ語るほどに経験してない俺が、それでも何かを語るなら、何度となく言われてきた言葉しか使えない。頭でどうこう考えて恋愛してるヤツなんて、一握りもいねえよ。気付いたら好きとか、気付いたら恋してるとか、何をしていても相手を考えるような末期症状が恋愛だろ。一緒にいなくても思い出しちまうような存在がさ、もっと一緒にいたいと自然と手を伸ばしたくなるような感覚が湧くんだ。したくないと思っていてもしてるのが恋愛だし、逆に是が非でも恋愛してやる！とか気合い入れて出来るモンでもねーよ。だから、恋愛をそんなに重く考えるな。

#何のアドバイスにもなってないじゃないのと、笑う小柳に布団を被せておいた。うっせーよ。

いよいよ五月も終わり。ゴールデンウイークも休みなしだったから、これはもう六月には有給使って旅行でもしてやるぞと思ったところで、所長の寂しそうな目が突き刺さる。というか、ウチで一番働き者の中／堂さんをどうにか休ませるところから始めないと難しいかも。坂／本さんがム／ー／ミ／ンカフェに誘ってたのは勇者だったなー。


>虹色ポップコーン！の久／部くん
遅くなったけど、久／部くんありがとう～！ばたついていたから見逃しちゃってたらしくて、改めて確認したら此処の名前を見つけて驚いたよ～！東／海／林だと遠慮なくバシバシ叩くでしょ。だからこうして、私が代理としてやってきました。うんうん、なんだか嬉しいな。久／部くんの自分のために、他人のために、いつだって全力を尽くして頑張れる優しさをこれからも持ち続けてね。とても色気がたっぷりな俳優さんにも、よろしく伝えておいて。パンやベーグルもいいけど、美味しいご飯も食べるんだよ。ってなんだかお母さんみたいかな(笑)

>【Hyd-Rangea.】の星／名さん
初めまして！久／部くんの職場の先輩にあたる三／澄／ミ／コ／トと言います。まずは本棚に入れてくださってありがとうございます。やっぱり名前を確認して驚いちゃいました。とても色男さんだそうで、でもそれ以上に中身が素敵なんだろうなぁって、日記を拝見してにこにこさせてもらってます。私ね、喧嘩したっていいと思うんです、それだけ向き合ってるってことだし。そうして自分たちの想いを口にする姿勢、見習いたいくらい。これからも陰ながら応援してますね！

ああっと、どちらも返信不要ですのでお気になさらず。本棚が華やかになってうれしいな。

本来の僕は筆無精なもので、だから気を抜くと数日なんて余裕で過ぎ去ってしまうんですよね。いえ、別に誰に向けての言い訳じゃありませんよ。今日はたまたま珈琲を飲み過ぎてしまったので、目が冴えたついでに書いておこうなんて思ってませんってば。やだなあ。あ、こういう素振りは可愛い女の子に限りますね。自分で言ってみて自分で引きました。
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さて、と前置きをするようなこともありませんが、僕の数少ない友人の話をひとつ。誰かに好かれるというのは、誰かに嫌われるということである。至極当たり前なのですが、どうも彼は忘れていたそうです。自分の好きを共有し、自分の好きで構築していた世界に居たから、久しぶりに自分の好きを否定されて驚いてしまったと。普通とか通常に好みを組み込んでしまうと、そんな擦れ違いや衝突は起こるものです。僕はマイノリティに慣れてますが、マジョリティには珍しいのかな。そこで、悲しいとか怒りではなく驚いたというのが彼らしい。しかもそこから好きをいかに伝えられるか奮闘し始めたみたいですよ、そのタフさはどこからくるのか。しかし、僕も改めて自戒しました。
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たとえ世界を敵に回しても、君を守ってみせるとか、そんなセリフがあるじゃないですか。あれ、僕はどちらかというと、君を助けられるならば世界は滅べばいいと思っている派なんですよ。そんな派閥あるのか知りませんけどね。世界のために君を失うとかひとりにすべてを背負わせる感動系は苦手で、それよりもバッドエンドだろうと世界を滅ぼしても君だけは救いたい。こういうことを話すから、正義にはなれないと言われるんでしょうね。いいんですよ、正義だろうと悪だろうと、君を助けられるならばそれで。