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双宿双飛
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215 :
仁王雅治
2009/07/22 02:38
お前にさよならを言われた日から、つい何度も読み返しちまうのはなんでかねえ。最近地震が酷いが、ちゃんと無事か？確かお前サンとこ地震酷かったろ。赤也が最後のページにさよならの書き込みした日、本当に自分でも驚いたがすぐに気付いたんだぜ。よくある虫の知らせ、ってヤツだったのかもしれん。そこから赤也は気づかんかったかもしれんが、すぐに書き込みを返してもう一度最初から此処まで日記を読み返して、こっそり一ページ編集してたのに携帯の不具合で全部消えちまった。俺の携帯、今S003なんじゃが長い文面打ち込むとたまに電源が落ちて勝手に再起動しちまうんよ。困ったモンじゃろ？（笑）
まあ、そんなんあって消えちまった瞬間にこりゃ今更ってことなのかと自分で自分を納得させたんじゃが、なんでかね。どうにも忘れられんで結局こうしてまた懲りずに編集しちまう辺りが我ながら情けねえと思うぜマジに。
もう赤也は、俺を忘れてるだろうし俺もきっとこの世界には戻ることもないんだろうって思っとった筈なのにな。いや勝手にそうやって自分の都合の良いように解釈しとっただけだったのかもしれん。お前の気持ちとか、寂しさとか、考えとらんかった。正直に言うが、お前さんのアドレス、登録しそびれて流れちまったんよ。だからメールをくれても赤也かなと思う反面、悩んで結局返せんかった。なんて言い訳か。謝っても謝り切れん。
月日も大分流れて、確かにもう俺達にとってお互い一緒じゃないことはひどく自然で日常になっちまってる。このまま想い出に変えちまうのが一番だと俺も思う。
ただ…日記を読み返す度に思うんじゃ。当時の俺は、寂しい寂しい言うばかりでお前を何一つ見てはいなかったんじゃないかって。信じとらんかったんじゃないかって。お前の方が、よっぽど寂しかったよな？辛かったよな？本当にスマン。
折角過去を経て、約一年ぶりに戻ったってのに結果がこうじゃ目も当てられん。と、読み返して思ったぜ。なんで俺は、お前をもっと幸せにしてやれんかったんかね。
隣にと願ったのは俺だった筈なのに。なあ俺達の日記は、すれ違い過ぎとる気がしねえ？愛し合ってた筈なのに。だって多分、読み返して寂しいじゃろ？俺らの想い出ってこんなん？これが幸せの軌跡か？
なあ赤也、もしお前も頭から読み返してここまできたときにこの言葉に気付くことが出来たら、そんでもしまだ俺と共にまた歩む気があるなら、戻ってきんしゃい。
…ずっと待っとるから。
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