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日々是
┗209
209 :
乾貞治
2007/10/04 23:04
5/2 01:47編集
妙に胸が騒いで眠れない夜は、月を眺めて過ごす事にしている。文字におこさない、おこせない感覚だとか感情だとかを自分の内で消化したり納得したりするには、無音の方が適している。
マンションの屋上に上がって見上げてはみたものの、今は生憎雲に隠れてしまっている。
俺以外がほとんど使用しないこの場所に先日気に入っている椅子を持ち込んだところだし、膝掛けと日記帳を手に、月ではなくて湿気った空気を愛でてみる。
階下の住人がベランダで育てているのか、甘い藤の匂いがする。
花を好きだと言う時に、俺の場合その重点は匂いにおかれるようだな。藤然り、クチナシ然り。
姿よりも、発する気配。
突然何もかもが馬鹿らしくなってしまう瞬間というのは、きっと誰にでもある事なんだろう。
やきもきしながら無意味な心配をして時間を過ごしていた事に気付いた瞬間も、然り。
無駄な時間ではないだろうから放り投げる事は出来ないけれど、色々考えを巡らせて対策やら予防策をこうじていた自分が道化のように思える。
あちらこちらに飛んでは切れる思考は、方向性を定めない方がいい事もきっとあるんだろうな。
…思うのは、一年前の事。一年半前の事。十年前の事。
君は今頃、どうしているだろうか。
今の俺を見たら、きっと馬鹿だなと頭を撫でてくれるんだろうな。
強烈な劣等感と虚無感の上に立って、月を見上げるのは昔のままだよ。雲に隠れて、君をみる事は出来ないけれど
苦しくないといい。
笑っているといい。
…幸せで、いるといい。
願わくば、今年も…雨を。
…暗がりで字を書くもんじゃあないな、酷い字だ。5月とはいえ、さすがに冷えてきた…結局何一つまとまらないままだが、そういう日があってもいいさ。
…おやすみ、
また明日。
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