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日々是
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314 :
乾貞治
2010/10/15 20:48
揺れ動く気持ちだとか胸を占める衝動だとか、そういうものと縁遠くなってからだいぶ経って、友人と他愛無い話をしていれば妙に満足してしまう自分に気付いた時に「これではマズい」じゃあなくて「そういえば俺はこんな奴だったな」と思ってしまうのはもう仕方のない事だと思っていて。
人肌の柔らかさだとか温かさを皮膚の上に蘇らせようとしてみて上手く行かない事にさすがに吃驚した。
確かに記憶している筈の過去は感覚ではなくビジョンとしてであるのだと自分の脳みそに笑われた気がして、ああそういうものかと納得する。
ゆっくりでも時間は流れるんだな。
忘れていくものを忘れたくないと目の前のものに焦点を合わさずに足掻く期間はいつの間にか終わっていて、落ち葉だとか人物だとか花だとかに視点を定める事が出来るようになっている。
時間が万能薬だなんて思っていないよ。
毎度毎度馬鹿みたいな俺の話にかなり面倒くさそうに付き合ってくれている、お前のおかげだと思ってる。
今更ながら、だけれど。
ありがとう。
俺は自分で思う以上に不器用だから、今更お前に面と向かって感謝を述べる事には気恥ずかしさと変なプライドみたいなものが邪魔して上手く伝えられないだろうから。
ちょっと下に隠して、こっそり呟いてみる。
気付いたとしても気付かないフリをしておいてくれ(笑)
お前から返礼があったら俺はどんな顔していいか分からん。
ありがとう。
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