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日々是
┗319
319 :
乾貞治
2010/11/01 18:56
誰かを胸に抱く事。
首筋に掛かる吐息。
俺の名前を呼ぶ声。
…匂いと、体温。
嫉妬。
独占欲。
違和感を、違和感としては捉えなくなった、自分。
不必要だと思っていた感覚を、研ぎ澄まされる気がしている。
意識せずに過ごした時間を嘲笑うように鮮明に、ありとあらゆる手を使って目の前に並べられる自らの内面の、その烈しさに、ただただ戸惑うばかりだ。
風呂場のタイルを流れる水のように、ゆるゆると広がり近付いてきたものが
引き合う毎に速度を増していく。
すっかり鈍って急加速と急減速を繰り返しながら、それでもいつも目を離せないで居るのは
…きっと、多分、おそらく、もしかしたら、そういう事なんだろうか。
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触れる事が許されている。
頬に手を伸ばした時に下ろされる瞼が、それを教えてくれる。
後ろから抱き締めた時の緊張と弛緩が、何よりも雄弁に彼の思考を物語る。
冬場のストーブの前で陣取り合戦をする時も
蕩ける瞳で愉悦の声を上げさせる時も
たこ焼きひっくり返すのに大騒ぎしている時だって
…君が居るから、幸せになれるんだ。
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