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＜交流板を立てました＞僕から透明のｋｉＳＳを君へ…月花とオワリと始まりの夜
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柳蓮二
2007/05/12 01:23
５月11日午後10時27分
デパートにて赤也と
約束の時間より２分27秒早く来てしまった。赤也がまだ来ていないと気付いたがこちらへ走ってくる人影に赤也だとすぐに察しがつく…見間違える訳ないのでな。軽く挨拶を交わすと手を繋いでデパートへ。
初めて来た場所故に何が何処にあるか調べておく必要がある。幸い出入口の近くにあった案内図を見ながら何処へ行くか決めることにした。
１階から順に見ていったが…バイキングという文字に赤也が反応してな、目で語り掛けてきたのがひどく印象に残っている。だがケーキとフルーツのバイキングだと教えてやれば落胆していた。百面相、とは正にこのことだな。
見落としていたことを隠すようにレストランへ行こうと言いだす赤也…なんとも愛らしかった。エレベーターで３階に向かう途中、
>エレベーターが止まったらちょっと面白そうっすね
一瞬思考が止まりかけたが…滅多に体験出来ない故、俺も赤也の意見に賛同してしまった。
そんな話をしていると３階に到着。珍しく赤也に手を引かれながら降りたのだが…
>店どこっすか？
…思わず赤也を引き寄せてしまった。愛しさに我慢出来なくてな…無意識だったかもしれん。
>知らないのに先頭を行くつもりだったのか？…可愛いな、迷子になるぞ？
自分で言ったことだが…改めて文字にすると恥ずかしいものだな。
再び歩き始めたのだが…赤也の反応がない故振り返った。少し驚いたな…顔を赤くした赤也の顔が見えたのでな。店を知らなかったことを恥ているのか、俺の言葉が恥ずかしかったのか…一目瞭然だった。こういう状況になると…少々悪戯心が疼く。
>顔が赤いぞ？…最近の気温差による風邪か？
我ながら筋は通っている言い訳だな。顔を覗き込んだついでに額を当て熱を測った、勿論赤也の顔を見ながらな。まあ言うまでもなく平熱だった。
>電気のせいで赤く見えるだけっす！
白い蛍光灯と下で言われても説得力に掛けるな。そもそも蛍光灯とは水銀の放電で生じる紫外線を目に見える光線に変えた照明装置だ。紫外線は目に見えない輻射線故に透明だからな、赤く見えることはない。と説明したかったが背を押されると言える筈もなく…そのままレストランへ向かうことにした。
隣を歩く赤也の顔は相変わらず赤かったな。照れた赤也の顔でも見ながら行こうか、そう思ったのが声に出ていたようだ。照れていない、と言う赤也だが外方を向いてしまった。
>そういう強がりな赤也も俺は好きだ。
なんだろうな…これは俺の素直な気持ちだ。素直な気持ちだが…どういう訳か俺が少し照れてしまった。それを隠すようにまた抱き締めてしまったな。赤也にも好きだと言われたが…内容は俺の内に秘めておく。
軽く口付けお互いの気持ちを確認すると…赤也が眠ってしまった。起こすのも可哀想故に自宅まで送り届け俺も家路へついた。
今回は何をしにデパートへ行ったのやら…だが実に有意義な時間だった。しかし仁王の悪戯心が俺にまで伝染したのだろうか？前まではこのようなことはなかったのだが…まあ良いとしよう、赤也の色々な顔が見られるのでな。
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