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緋終焉
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27 :
日吉若
2009/05/18 23:20
世の中、泣きたい事は沢山ある。
数え切れない程、色んな泣きたい事や逃げたい事に出遭って来た。
だから、俺は滅多に泣かない。
理由は簡単、誰も助けてなんてくれないから。
俺が泣き喚いた所で何も変わらない。
時々、同情を誘う事はあっても本質的には何も変わらない。
そのくらいなら冷静になって事態を見て、考える方が為になる。
……解らない、だろうな…それでいい
だから、俺がお前の傍で泣くのは嬉し泣きだ。
財前が俺の悲しみを掬って、独りじゃなくなる瞬間。
胸が締め付けられて、暖かくなる。
目に見えて穏やかで優しい人間なら沢山居た。
心底愛されていたし、甘やかされていた。
だけど一番自分の儘で居られるのはお前の傍だなんて…不思議だ。
失くしたくない、お前を悲しませたくない。
淋しがらせない生活の為に頑張ろうとした事でこうなった。
予定では出掛けて数日ゆっくりしてからこうなる筈だった。
一度失敗すると、見放される気がするのは俺の悪い癖だ。
財前は、そんな人間じゃないと分かっていても
子供の頃に染み付いた習慣は中々抜けない。
焦って取り戻そうとして、無駄にもがく。
手足が、宙をきる。
財前は、本質が求める言葉をくれる。
それは全く違う意味と意図を持っているかもしれない。
だけど、それが俺の助けになる。
早く帰りたい…。
*****
財前の色が可愛い、好きな色だ。
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