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忍ぶ猫の足跡が残る部屋
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400 :
跡部景吾
2013/10/25 04:51
400に寄せて
遠く過ぎた喧騒の日々の中に、愉快に騒いだ面々に何時も俺と御前は居た。
俺が『蒼月』と御前が『闇陽』と言う通り名を背負って、夜更けるのも忘れて語り合った日々は忘れちゃいねぇ。
『友人』と言う肩書きは便利でも在り越えられない壁でも在った。
何故なら互いに想い人が居たと言う現実、此れはもっとも過ちを起こさないセーフティゾーンに居る位置から離れる気はあの時点では更々無かったから。
時が流れて行くと共に、俺達を取り巻く環境も刻々変化を遂げて、物語の終息と共に俺は独りになったが、傍らを見れば何時も御前は存在して居た。
勿論、良き友人として。
俺は旅を続けたが、戻る場所は必ず御前の元だったな。俺達には二回の大きな分岐点が在った。
まさに紆余曲折と言って良い程の絡み在った糸の中、それを如何解いたら良いのか試行錯誤の日々。
好きだった奴と終わった際、物静かな面持ちで其所に佇み黙って頷いてくれていたのは御前だった。
だから俺も『友人』として存在していればずっと御前の隣に居れるのは解って居たが、確信に変わるのは然程時間は掛からなかった様に思う。
その間の日々のもどかしさも覚えながら、ひたすら待ってても良いとすら感じたぜ、いや待って居たかった。
今の俺がこうして居れるのは、御前の後ろ楯が確りして居るからだ。
猫屋忍足…いや、闇陽忍足。
宵闇に包まれるあの安堵感を与えてくれるその腕を、俺は誰にも渡す気はなかった。
そして手塚…有り難うよ、俺に忍足を与えてくれて。
御前の気持ちの深さを決して蔑ろにせず、忍足を幸せにする。
そして御前の幸せの終結を最後まで俺に見届けさせろ。
残り100…それまでは…。
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