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忍ぶ猫の足跡が残る部屋
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422 :
跡部景吾
2014/03/08 00:49
はぐれたり離れたりすると、探したり引き戻すのが面倒だった。
何故、此処まで頑張る必要が在るのだと思うのだが、ふと俺に彼奴は必要なのか、居なくなると寂しいんだろうな…と頭を過り幾度も踏み留まった日々。
居なくなったら寂しい。
此れが最も重要事項だった。
だがそれなら愛から来る情じゃ無くても良い。
愛が無くても情だけでも俺には十分な要素になる訳で。
何を持って愛情になるのか…答えは見付からねぇ方が面白いんだろうか。
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唐突にクラスメートの女子から、『桜と薔薇どっちが好き?』と聞かれたんで、『どっちも好きだが』と言ったら手を掴まれ手の甲にクリームを塗りつけられた。
『ハンドクリーム…やっぱ薔薇かな、少し香りで癒されなよ。じゃあね』
手の甲を鼻に付けると、広がる薔薇の芳香。
…確かに癒される。
しかしそんなにピリピリした表情で廊下を歩いて居たんだろうか、俺は。
もうひとつの桜にも、ちと興味が沸いた昼時。
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