忍ぶ猫の足跡が残る部屋

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┗忍ぶ猫の足跡が残る部屋(216-225/455)

225 :跡部景吾
2012/05/24 00:24

“愛してる…”
“愛しとるで…”

…俺の唇から、忍足の唇から発せられる此の言葉、決して、熱からの延長から適当に発せられたモノでは無いのは百も承知。
互いに、意識して幽閉して居た言葉だった。
安易に口走るのは躊躇する愛と言う台詞を。
俺を全て受け入れてくれた御前だからこそ愛しいんだよ、御託言わなくても察するだろうがな。

優しく甘く組敷かれた侭に、何度も何度も忍足の名前を譫言の様に呼び続けていた昨夜…。
意識は飛ばしてねぇのに、何を言ったのかさっぱり覚えてねぇが、ただ解っているのは、欲しくて欲しくて堪らなかった事実。
此の時だけでも、忍足を肉体的にも精神的にも全てを俺だけのものにしたかった。
記憶なんざ、薄っすらとしか覚えてねぇ…、時折耳許で囁く艶含む低い声と躯を這う指先の動きだけは鮮明に何故か残っている。
それだけ全く余裕が無かったっつう事なんだろう…俺に。
もどかしいジワジワと浸透性されるあの目眩が起きる様な感覚に犯されていくのは悪くねぇ…寧ろ好きだ。

最近つくづく思う…

相当忍足がムッツリだと言う事を…。

悪くねぇ…よ。
ああ…惚れてしまった弱味って奴だな。

・

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224 :跡部景吾
2012/05/23 22:49

如何なる状況で在れ景色と時間と共に流れて行く世界観は大事にしたい方。

求められる部分求める部分が呼応しているのなら、それは申し分ねぇ事で、物語は幾重にも詳細に広がって行くもんだ。
それはどんな些細な事でも。

忍足をモデルに例を出して行くと…ん、モデル料は払わねぇぜ？敢えて俺のキスで我慢しろよ。

で…一例を挙げれば
忍足が部屋着に着替えた際何処のブランドのどの様なデザインの服装まで着こなしているかのディテールまで構築し彼奴は此の色が似合うと頭の中にインプットされている。

もっかの俺達の趣味はショッピングで、生活必需品を購入するのが日課になりつつ有り、忍足は俺の趣味を把握してるんで、拘りに拘りを重ねて家具から寝具、夏に着る浴衣の果てまで吟味し、…忍足の趣味も加味はされているが

『跡部…どっちがええ？』

と聞いてくれるが、それは大概ストライクなんで俺はただ忍足のセレクトを黙って受け入れていれば良いと言う有り難い状態。

そんな互いの嗜好の些細な積み重ねが世界観の構築に繋がって行く。
二人で過ごす際も絵画を見たり映画、音楽を聴いたりとしていると己ずと忍足の好みや個性を把握して行くが、大概好む系統は似通ってるんで、時間は足りねぇ。

俺らしい…って言う部分を忍足が好んでくれるのが、俺が俺で居られる所以で居られるのかもしれねぇな…。
友人関係が長かった分、緊張感は対峙し始めた時代から比べれば無いのかもしれねぇかと思いきやそうでもねぇ…。立ち位置が変われば趣も雰囲気も変わるって部分で、解らない所が知りたい所が、一杯出て来た。
だが、心配や不安は全く皆無で差し出した手は何時も握られている自信は在る。俺も離す気なんざ無い、
短絡的に惚れた腫れたと感情が動かねぇ忍足と俺だからこそ、繋いだ手は強固なものだと自負している、勿論互いにだ。

なぁ…忍足よ。俺も御前も取り巻いて居た状況は、包み隠さず互いに熟知している。それでも……御前も俺も離れなかったって形は、そう言う事だったんだと、今更ながら思うぜ。

作られたレールの上の物語じゃ無く感性で動いて呼応し、後から続いて行くのが本物の軌跡だと言う事を…。

・

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223 :跡部景吾
2012/05/22 11:50

心赦した人と来月離れる事になり、部室内とは言え人目憚らず泣いた。
当人には相当驚愕され、何度か宥められたら漸く落ち着いた。
境界線を越えさせた奴にはずっと傍らに居て欲しいのは我儘だよな、解ってる。無駄だと解りながら、行くなと恋人にもした事も無い行動…柄にも無くすがってみたりもしたが無駄だった。

解り合えるまで長い年月費やし最初は互いに印象も悪く鼻につきまくりだったが、言動、行動踏まえて見てると何時間にか尊敬している俺が居た。
良い関係を構築出来たと感じていた矢先の出来事だったので残念でならねぇ…。友達でも恋人でも無い奴にこんな感情を抱けたなんざ初体験だった。

だから好きになるのは苦手なんだ。どんな形でもあれ。

****

…ベッドの上にうつ伏せにされ首筋から背筋に流れる指腹の動きに、緩やかに睫毛伏せて身を委ねる。
背後から大腿部から臀部を揉まれ思わず唇から漏れる吐息…その指使い堪らねぇ…。気持ちイイ…自然と上がる吐息…。
時折、遠くから聞こえる息使いは俺も意識を手放しそうになっている証拠、朧気に鼓膜に響く。
身も心も蕩けさせる時間が此の侭終わらなければ良いのに何て思いながら…。

痛かったら言えと言われ無言で頷いた刹那、逞しい腕に抱かれながら背面から、腰抱き抱えられ、逃れられねぇ拘束された躯に、与えられた鈍い痛みと響いた音と共に喉奥から低く呻き声が漏れ、瞳が潤んでボヤけた。

熱く弛緩した躯を力無く横たわらせた侭、瞑っていた瞳を開くと心配そうに此方を見詰める瞳と視線を交わす。ああ…未だ足りないんだよ…。時間が許されるならまだって言いたい、離れ難いんだ…。
俺を何時も翻弄するその指から…。

『ははは！いやー結構、背骨がかなりズレてたから少し痛かったでしょ？大丈夫？？』

『痛気持ち良くて時間が足りないぐらいでしたね、先生…相変わらずのゴッドハンド振りでした。（ぐすん）』

は…整体はやめられねぇなぁ…うん、かなり楽になったぜ。（首コキコキ）

忍足の御誘いに萌えた…、いや…勿論二つ返事だぜ？（にっこり）

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222 :跡部景吾
2012/05/19 22:57

インナーマッスルを鍛えるのが流行して居るらしいが、御多忙に漏れず俺も便乗トレーニングをしている。好敵手手塚から、俺も鍛え上げている…と言う報告をされると無論、手塚には負けたくはねぇしなァ…？

忍足はインナーマッスルを“淫乱マッスル？”と聞き間違えた。
爆笑して腹筋が鍛えられた気がするぜ。
良い味出してくれるじゃねぇの…。
未だ“淫乱ハッスル（←死語）”よりは幾分マシだがな。

****

時間の使い方云々を理由にされるのは何に関しても好きでは無い。

一気にやる気が萎えちまう。要はペース配分と志１つの問題だろうよ…と思うんだがな。

リムジン返して寄り道して帰るか。

久し振りに板を掘ってみたが題名も場所もすっかり忘れていたのに掘り起こせたな。鍵は覚えておくもんだ。

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221 :跡部景吾
2012/05/18 12:09

財前の姿が久々に見えたんで乗ってみた。
相変わらず仲睦まじい様で何よりだぜ。
なんだ…昨夜、同じ時間帯に滞在して居たみてぇだな…御馳走様。
近々、謙也と忍足交えて遊びに行かねぇか。暫く話してねぇしなぁ…。
謙也に都合の方聞いてみてくれ。
解り次第、板に書き込んでくれたら助かる、宜しくな。

****

闇の中に蕩けて浸食されて行く月

冴え冴えとし鈍い光を発して居た蒼が

柔らかい光に変貌を遂げた今宵

.

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220 :跡部景吾
2012/05/16 03:51

昨晩…忍足に些か無理をさせちまった反省を踏まえて早目にベッドに押し込んだ。昨日の今日に態々上がって来るなんざ…如何してるぜ…。御前は前からもそうだったが、以前にも増して己をさし置いて柔らかく俺を包み込む。

決してそれは表面上取り繕ってる形ではねぇ事は十分に熟知してる所だからよ。普段は言わねぇが…解り過ぎる位だ。有難うよ、忍足。

本当はなぁ…今日の約束知ってたんだが態と忘れたフリしてた俺を赦せ。

俺なりのひねくれた愛情表現の内だ。勿論楽しみにはして居たんだが俺が自分で自分の首を締めた様なモンだからよ。
だが、俺も御前もそして、愉しみもずっと逃げねぇ…互いのスタンツ考慮してかつ、スロースターターの成せる術だろうしな、又調整して、早目にな…？

頬杖突いて規則正しく微かに寝息を漏らす相貌を覗き込み、頬に触れたり額に掛かる前髪を指先で耳のラインに沿わせ払ったり、俺の睡魔が来る迄の束の間、起こさぬ様に一時の悪戯に興じる。
無防備な寝顔を見るのは好物で所有欲をもっとも感じる時。時と場合ではセックスよりもそれを実感出来る。…あくまでも時と場合だがな。

さて…何時までも見飽きねぇが、朝までこうして生殺し状態もワリに合わねぇんで雨音を子守唄変わりに眠るとするか…眠ってる奴を襲う趣味は無いが、深い口付けぐらいは赦せる範疇だろうよ、おやすみ忍足……。

****

思い遣りって度が過ぎると思い込みになり思い過ごしとして片付けられそうな感有り。

と、周囲を静観して感じたぜ。
かと言って冷静沈着過ぎも俺がその様に例え見えたとしても受け手側になると苦手な部類だ、勝手な言い種だがよ。

と書いてみたものの、俺自身大した考えちゃいねぇ、ただ大変なんだなと感じただけに過ぎない事。

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219 :跡部景吾
2012/05/13 13:00

昼間にして
今日既に初対面含め20人以上と会話を共にしている。年間に考えると何人と出会い話してるんだ？とふと考えた。

……とまで書いて昨日までは何かを論じたい気分だったらしいが、今日は面倒になったんで終わり。気分じゃ無くなった。

大概、飽きっぽいのは自覚済みだぜ。

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良く其所までしち面倒臭く物事を考えるな…と言う機会にぶつかる場合が在るが、ああ…俺も以前はそうだったのかもしれねぇなぁ…と己を顧みる。
今はそんな時期なんだと感受する。
違うものが見えたとしても、それは相手の個性。
相寄れる所までは寄る考えは在るが、根底から違うので有れば理解の範疇には及ばねぇのでサックリ右から左に流しちまうのは、処世術。言うべき場合は言うがゴリ押しする気はねぇ。

解って、解ってばかりの主張は通らねぇって事だが、忍足と俺は上手い具合に擦り合ってるんだろうよ。

萌えツボっうモンは人それぞれだろうが、俺は一般的に掛け離れてる気がしねぇでも無い。

だから解らねぇのは当然て事で謎にしとけよ。その方が面白いだろう？

可愛いって広い意味合いで如何でも使える適当な言葉なんだろうが…俺はそんな感情を滅多に抱かねぇし、可愛いモンにも大した興味はそそられねぇんだが、だからこその『可愛い』だって事で良いんじゃねぇ？

ワンコは手間が掛かるモンみたいだが、優秀過ぎて俺が誘導されて行ってる気がしねぇでも無い。
公私混同するつもりは更々ねぇから、無邪気な面は忍足が俺の面の皮剥がすのが上手かったって結果だな。

即ち甘やかせ上手、愛で上手。

知らない面が見える高揚感って良いモンだな。

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218 :忍足侑士（猫屋）
2012/05/12 19:34

変わらない事実、過去。変わって行く価値観や違って見える景色。

様々なものがあって成り立っっとる。せやから、違うものを見たり聞いたりしても「それはそれ、これはこれ」と認識する。

勿論跡部とも離していく中で、同じものばっかりやなくて違うものも見えることあるけど…互いにあまりぶつからんと今迄来とる。
以前、難解な自分を理解しとると跡部は言うてたけど…それは俺も同じやねんな…と、先日話してる最中に思ったわ。

∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬

最近、何でか跡部に可愛ぇと連呼される不思議発生中。人間多少の可愛らしさが必要……が持論の俺やから可愛ぇと言われた所で、頭ごなしに拒否はせんけども…。
わからん、可愛ぇのツボが。

まぁ……可愛ぇと無邪気に撫でに来る跡部が一番可愛ぇねんけどな。

暫くはワンコ路線で行こか。閃いたもんは、まだ内緒やで…そのうちに、な？

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217 :跡部景吾
2012/05/09 13:31

絶対に負けたくねぇ奴が居る。
だが、未だ彼奴には勝ててねぇのかと感じる拘りが一つだけ在る。

昨日忍足と過去の出来事には云々と言う会話になっていて、掘り下げても今更変えられない事は無意味と言うのは変わらねぇ持論だが、敢えて言わないまでもそこだけは払拭出来てないんだろうな。

****

忍足が可愛い過ぎる。
彼奴は勿論攻め側で在るが、属性関係なく愛でている。
俺が可愛い発言が出始めると、相当甘えたり甘えられたりと出来る関係なんじゃねぇの？

属性、表情など多面性在る俺だが、『どの俺』を見ても怯まねぇで受け入れるのは許容範囲と視野が広いんだろう。

何か忍足は思い付いたらしいんだが何が、閃いたんだろう。

その事柄は本人から直接書かせるかな。

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216 :跡部景吾
2012/05/08 11:47

桜が天候に影響された不満を知ってか知らずか、忍足が夜桜見物に連れて行ってくれた。

呼び出されたのは河川敷に並ぶ桜の豪奢な風景が広がる世界。散る桜の木の下に静かに佇む男…、絵になり過ぎてるじゃねぇのよ。

桃色の花弁がヒラリヒラリ落ちる中、他愛の無い会話にも大切な意味が在る様に、河川敷を手に手を取ってそぞろ歩く。

時折横顔を見詰め、時折視線交わらせ、忍足のお茶目な一面に破顔して背中を撫でた。犬は見るだけで十分だ、こんなに懐いてくれてるんだから要らねぇし。

語弊が在ったら困るので、忍足をペット扱いはしていない。イーブンな付き合いだが良い男が甘える仕草っつうのは中々目が幸せになったりするモンだ。

狂う様な枝振りの花の下で束の間の日常から離れ沁々とそれこそ話に花を咲かせた後、桜の下で忍足がチョイスした和ティストの贈り物を貰う。

忍足の選択する物は斜め方向からやって来るが、趣が大変良い。一目見て気に入った３品目。
拘り始めたら相当なモンが見て取れる。

此れに合う浴衣と着物のセレクトも頼んだぜ？
御前の好みで良い、大概気に入る。

書生と女学生の様な、昭和通り越して大正浪漫のにほひ漂う会瀬は新鮮だった。

もう１つの贈り物は俺の携帯に涼しげに揺れて居る。

俺が紫貰っても良かったんだが…な？

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