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┗忍ぶ猫の足跡が残る部屋(266-275/455)

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275 :跡部景吾
2012/08/20 18:45

昨年の今頃は暗中模索ばかりの、キリキリ張り詰めた弦の様な日々だった様に思う。何時切れても良いぐらいの擦り切れた弦。

今年はこんなに緩くて良いのか?って感じだぜ。
相応しい場所って在るモンなんだな。それはそれは大層間の抜けた音が響く事だろう。


昨日、忍足は愉しい一日だったみたいで内容聞いて何よりだと感じた。愉しい御裾分けも確り頂けるらしくちとビックリ…。


俺と御前の出会いも廃墟だったら言う事無かったんだがな。廃墟マニアの俺が両手あげて喜ぶ物尻尾振って待っている。
廃墟と言えば今は無き場所で出会った知り合い達は今如何してんだろうか、と幾人か顔を思い出した。交遊関係ってマメにしねぇと成り立た無いのは知っちゃ居るんだが如何せん、俺から連絡が滞っちまう。

思い出したついでに、偶には近況報告でも出してみようか。




***


好きなだけでは如何しようも無い事が何度か在った。押して引き譲歩して攻めるも、相寄れなかったら諦める。少しも努力しなかったとは思わない。


終わったモノでも無駄な時間として己の中で終結するかしないかの差は見てて在りそうだな。
俺は教訓的に取り入れるから同じ過ちは二度とした事が無い。
その点全ては無駄じゃ無かったって事。

岳人、その内ゆっくり話そうじゃねぇの。

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274 :跡部景吾
2012/08/18 18:06

冬靴の見本品が入りましたと朝一でお抱え店からメールを貰い、部活後皮のショートブーツの売り場見本を吟味、二者択一で迷う。オーダーした後1年は早いぜと思った。

冬を共に過ごす仲間は受注生産で九月半ばに俺の手元に来るらしい。
日本製は仕事が丁寧だから好きだぜ。
身長底上げ五センチアップになるから忍足より身長が高くなる…そんな意味で何かと此れは使える。
今年はカーキと久々に俺の大好きな黒が来る傾向。秋冬はお洒落に差が付く季節、ライダージャケットが出てきたら軽い柔い合皮ならば即買いしてぇな。


ただ単にお買い物日記になっちまった。ま、いいか。


***



何日か前に遠い町のホテルに行った。

エロ目的じゃねぇ、健全に遊び目的で在る。
あんな緑色鮮やかな壁紙の室内では盛る気もしねぇ。青姦好きには堪らねぇかもしれないがな。
忍足は余り室内の装飾はお気に召さない様、そうだな、俺もシックな方が好きだがまあまあ…今日は軽くお遊び目的。


某テレビ番組風賽子トーク。だが質問が教育テ・レ・ビ並みな真面目な内容で意外性を突かれた。まかりなりにもホテルだぜ?
ミスマッチ過ぎる。

俺等みたいな奴等が他に居るならだが、此の賽子は大した使用されて無いに違いない。未だ回したら今の政府について如何思うかとか出ても可笑しくない風。

俺等は有効活用させて頂いたがな。中々貴重な体験だった。
又掘り下げに行こうぜ、楽しかった。

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273 :忍足侑士(猫屋)
2012/08/16 20:06


普通にデートする筈が、何故か甘えに甘えてしもうた感が否めん事に。

自分にとって、まさか…な、そんな夜。


跡部と共に海へ。

まっ暗い海に着いたら花火しようとか、境界線すら解らんような波打ち際で戯れてみようとかあれこれ考えて玄関のドアをくぐった筈やったのに、着いてみれば…花火に見惚れるわ、跡部は砂に足を取られるわ、告白大会みたいになるわ……俺の何かが脅かされとるわ…(いや、了承済みやけども)予想外の事尽くしの一時やったな。

どうにも潮騒がイカンかったらしいて、今になって気付いたわ。跡部と話しながら、自分でも知らんかった一面に驚き、戸惑い呆れたて言うのは此処で吐露しておくわ。


教訓:夜の海には行くもんやない=待っているのはおセンチ…まるで少女漫画。

これは俺の場合のみやろうけどな。どっかの俺に至ってはエゲツナイ方向に行く回答聞かせてくれそうやけどな?(あらぬ方に視線投げ)












好きなんは、真綿で優しく優しく追いつめて行く事。
そこに真綿が絡んでいる事すら気付かせんようにする事。選択肢を奪うのは嫌いな方で、何時でも必ず残す様にはしとる。
策略とか、謀略とか言う訳やない。愛と言うものがあるからこそやねんけど、必ずしもそれが正解でもなく、賛成多数…別の言い方をすれば、普通やない事も理解しとる。美しくも歪で強固な檻を望む相手には、何とも頼りなく不安に思う事もあるんやろうなて思う。



とか何とか格好つけて書いてみたけど、ある程度は何も考えんと行動してます忍足侑士でした(今更)





日記で言葉纏めるて難しいな?跡部がマメに日記書いとるのは尊敬するわ。

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272 :跡部景吾
2012/08/15 12:38

多分…


知らず知らずに己から頑健な囲いの中に身を投じ、それが普通になり気が付けばその状態が当たり前になっているのが望ましい。


なぁ…
もっと夢中にさせたいのは…俺の方なんだぜ?
追い掛けて追い詰める、反対も然り。

そんなのがいい。





理想の求める形は相当深淵……の割りにはフランクにしてる意味。
其所まで果てを共に見れる奴って居るんだろうか。
生温い恋愛ゴッコ的関係とか…表皮の戯れとかは、もう遣り飽きたから要らねぇ。

愛故に堕ちて行くと言う感覚は甘美で、一生忘れられない記憶。




**


頑張ってるな、気迫が伝わる

と言われた。頑張っている姿を表面に見せて無かったんで今まで言われた試しが無かったが、そんなに表立ってしゃかりきにしてる様なんだろうかと顧みた。


好敵手が出来たからか。
負けたくねぇ奴が俺には出来た。

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271 :跡部景吾
2012/08/14 21:10

2day's


レポ的な何か

遠い遠い夏の夜の海に忍足と赴いた。
波の音と暗い波間にクルーザーの仄かな光だけが見え隠れする夏の星座だけが輝きを増している閑散とした空間。
浜辺を砂浜を踏みしめてそぞろ歩く。…ん、歩いた後に走ったがハプニング発生、砂浜は俺には鬼門らしいぜ。

流木に腰を下ろして沢山の話をした。奴の肩越しに頭をもたげ平素忙殺されている俺達の内面を語れる貴重な時間。徒然なる侭にそれでいて確り向き合う姿勢。


忍足はそう思っていた、俺もそう感じて居たんだと改めて言葉に出すと改めて通じ合う思考の交わり。
躯の交わりと通じる様な妙なエクスタシーを感じた。

強請った行為に応じてくれる彼奴は俺だけには甘くて限り無く優しい。
…が、忍足が甘えっ子になってくれたのには、ちと不埒な感情が芽生えちまったな。(不埒=喰いたいと言う意)攻め臭漂う表情に反して滅茶苦茶可愛い顔もする。正に俺得…、表情は沢山在った方が良い。


帰りは再びハプニング発生で忍足におぶさり帰途に着く。あ、星の砂を瓶に入れなきゃ行けねぇなぁ。
今頃制服のポケット内はきっと砂まみれだ。


彼奴の遣りたい事って何だったのかな。


指の権利を貰ったのに何か関係在るんだろうか。

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270 :跡部景吾
2012/08/10 20:16

癒されたくて行った場所が徒労に終わる。
やっぱ尻尾振って纏わり付く犬は余り得手では無いらしい。
遠くから様子を伺ってる方が距離を詰めたくなる性質。損してると言われたが、俺が良ければそれでいい。
何日か振りに長時間眠り、日吉に絶好調ですねと言われた。確かにフットワークは何時も以上に軽い。
優しくしてやる演技余裕も在るって具合だぜ。

***

ドぺ


俺様と遠い町の薬店に赴いた。俺様はやはり俺より少し背が高く俺より体躯も大きい、顔の造作も大人臭い。
逆立ちしても俺には醸し出す事は無理だと見惚れつつ短い時間を愉しんだ。
頭撫でられると小動物化してそうな錯覚に陥り思わず横顔見るのに瞳を上げると柔らかい相貌の俺様が見えた。

何だろうな…此の感じ…
甘えたくなる。





購入した薬はその内使用するが、俺より俺様が使用した姿を見てみたいぜ。
さぞかし、煽情的に違いない。





***


昨夜猫屋じゃねぇ某忍足のとんでもあられの無い姿を見て口がアングリ空いちまった後に爆笑しちまった。夜中のテンションだけでは無い筈だ。
ああ…面白かった、あんな渋面滅多に見れねぇ。


猫屋忍足なら似合うんだろうよ、忍足族でもカラーでこうも違い過ぎるぜ。




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269 :跡部景吾
2012/08/08 18:38

#忍足侑士に付いて



此処は猫屋限定で書いていこうかと思う。忍足の知り合いは多い方でそれぞれ皆良い色出しているが一番身近な忍足で。
大分前の頁で書いてみるか…と呟いてからかなりの期間が経たな。


忍足との出逢いは集会。遡り五年前。
初対面の印象。
『ああ…忍足だな。』
俺の最上級の褒め言葉で在る。
表面的には優しくソツなくしてるが腹ん中は何考えてるか全く読めねぇし、何度も顔合わせる様になった割りには距離感が何時まで経っても縮まんねぇし、だが俺への理解力は卓逸していた。
気に食わなかったのは、誰にでも優しかった事ぐらい。真意からの優しさかどうかは謎だが俺の目に映る彼奴は格好良かった。
過去形で書いたからと言って今が格好悪いと言う訳ではねぇからよ、念の為。


それから出逢いから何年間もだらけた交流が続く。俺は相当な気の長さだ、付かず離れずだらだらと長期間交流し段々忍足の中身が解って来た。俺は気の抜けた交流の仕方が好きらしい。忍足も其処らが合ったのかな?…多分そうだろうと決め付ける。
気が抜けると言っても怠慢や放置と言う意味では無く、肩の力を抜く事が出来る付き合いと言う意。


因みに猫屋が猫屋では無かった時代と今ではかなり変わったと思う。
作られた優しさでは無く本心からの優しさを与えられているのが解るぜ。


俺等はこう在るべきだ


と言う拘りも持ち合わせている姿勢は似通っているからか、互いを尊重する部分でも上手く噛み合っているんだろうな…まあ、忍足は奇異な存在ではあるのだろうとつくづく感じているし何かと感謝もしている。

余所行き顔も男前で嫌いじゃねぇよ、だが頻繁だと、ちと寂しいかもな。

ん…、纏まらねぇ…気向いたら付随する。


忍足は俺の何が良くて傍らに居るんだろうな。
部長だから顔が好みだからと言う理由も愉快だ。


***


相性の合わないもの同士のバッティングに内心舌打ちしながらも上手く距離を離す様に仕向ける。



忍足、今日はちと癒せ。

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268 :跡部景吾
2012/08/07 16:14

“御前、俺の旦那になれよ。”

“もう旦那やし”


小時間後


“御前、嫁に来い”

“諸々嫁みたいなもんやろ?”



そうか、今更か。
昨夜少し格好付けてみたのに可愛いと言われ脱力の余り腰砕けそうになった。
は…、一夏の経験の先行きは如何かするがな。


**


別件

跡部に失礼な事をしたからと姿当分眩ますと…よ。と伝え聞く。

ったく…今は失踪がブームか。勝手に先走りやがって。失礼な事したと思うならそれ相応の埋め合わせをすりゃ良いだけの話だろ。
未だハッキリ言っただけマシだと俺は思うぜ。
箸にも棒にも掛からなきゃ適当に御茶濁してたからな。取って食うとでも思っているなら弁明させて貰いたいモンだぜ。

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267 :跡部景吾
2012/08/06 20:11

どうしたいこうしたいが全くねぇのが憧れの存在で、冴え冴えとした美しい姿を時折見れただけで満足だった。
恋愛や欲のカテゴリーには入らない聖域。
その存在が失墜したと言うのを聞き、確認しようにも何を書いて良いか解らず月日が経ってしまった結果、突然皆の前から姿を消してしまった。
相当な悔やみ様の俺に、同様に縁を繋いだ奴が苦笑を浮かべる。


実際、一度しか逢えなかったが記憶は鮮明で、無かった縁にはしたくねぇ。
差し出された傘は未だ俺の手元に在る。
在り来たりな言葉を冊子に残して反応待ち。


***


何時も街灯の灯りが落ちてからロードワークに行くんで、今日の月は軒並み明るく感じたが、厚い雲に阻まれ月光が翳った途端、足許に何か寄る物体が。

慌てて止まり視線を下に落とすと首に鈴を付けた黒猫だった。しゃがみ込んでコイツの顔をジッと見詰めたら整った面立ちの美猫。
闇夜に鈍く光る瞳を一瞥し、俺は再び走り始める。猫も共に走って付いてくる。鈴の音が森閑とした静寂の中響き何だか愉しくなって来た。

翳った月光が再び照らされた時には鈴の音が消えて猫の姿も何時の間にか消えていたが、行程の途中まで思わぬ客人と走ったのは愉快な体験。

月の明るい夜にヒョッコリ出て来るのを待つ愉しみが増えたな。又逢いたい。

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266 :跡部景吾
2012/08/05 12:51

好きな空間


間接照明が仄かなイタリアンの店
プラネタリウム
美術館
行き付けの洋装店
緑の中庭が広がる図書館の閲覧室


それに呉服店が新たに加わった。
着物の柄は見飽きねぇ。若旦那と話し着衣している着物と帯を見ながら忍足が着たら似合うだろうなァ…と考えていた。濃紺に目立たない銀糸なんざ織り込んでる反物在ったら仕立ててやりたいモンだな。 



***


忍足と夜中の観戦は妙なテンションで君臨し続けて居る訳だが、此処に書け無い程のとても馬鹿馬鹿しい言動に良く忍足は軽妙に突っ込んでくれているよなと、部活中に数々の俺が発したくだらん言動を何と無く思い出すので在る。

俺ならば冷たくスルーしそうだ。
スルーしたら俺が寂しいからサービス精神旺盛なんだろうか。例の如く何も考えてないんだろうか。
どちらにしても、お前の“なんでやねん”のタイミングは素晴らしいぜ。

***


据え膳喰わぬは何とやら。
相手が居る方が楽なんだ。夏の一時の戯れぐらいが丁度良い。秋風が吹く頃にはちゃんと有るべき場所に還るのだし、似た者同士だから安心して抱けるだけだ、なァ…。

いやいや…俺はちっとも煽っちゃいねぇよ、達した時点で解放するだけだ。躯と頭の中は大した比例して無い。強請られ欲にまみれさせた顔が見たいだけ。
綺麗に遊べる相手はリスクが無い分責任も無い。

忍足に面倒臭がりやなと言われた。

ん、その通り。暗黙の了解。

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