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『端っこの美学』
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■友情物語 / 日吉若
2006/06/17 20:05
嗚呼、早く会いたい――…
電話が全然掛かりません。何度受話器をへし折ろうとしたか知れない。クソが…！
久々の会合記(6/16)、私信は後程。
我が道場のお持て成し(返信)も暫しお待ちを…
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俺には、唯一無二と言い切れる深い友人が居る(…と言っておこう)。
彼と出逢ってから、俺にとってのこの世界が変わった。
喜怒哀楽をデフォルメする事なくぶちまけ合い、酸いも甘いも彼と共に味わってきた。
しかし自我を崩すまでに依存する事はなく、互いに適度な距離感を保って自立出来る仲。
強引に踏み込むべき域と禁域を、直感で嗅ぎ分けられる、心地好い人物だ。
だったら何だ。
見 つ か っ た ！ ！
そんな彼に、『端っこの美学』の存在がバレたのだ…ッ！
というか、町での徘徊中に発見され、確信を持たれていた。
彼――忍足(謙)さん＠Jouanａｌ【後・跡部部長＠blue rose】 、の日記の最初の方にチラと俺の目撃談が書いてあった。
俺はその時日記開設1、2日目だったので検索さえ掛けませんでしたし、
更には色々抱えていた問題があったので他の方々の日記を楽しむどころではなく。
…彼は目敏い。俺の居場所を突き止めるのは、此処でもう4箇所にも上る。
長期間1箇所に滞在する事が多く、引越した回数が少ない俺を、ヒントもなしに次々4回も発見するのは凄い(=怖い)。
更に徘徊時に至っては、数え切れない程目撃されてきた。
「今××の○○に居るのお前ちゃうの」とかいうストーキングメールが平気で飛んでくる。
青緑を使っていなくても、俺を熟知している、恐ろしい奴なのだ。
会話とロールの割合、漢字含有率、句読点と記号使いまで…、…！俺だって知らねえよ！
し、か、も、俺は何方かに対する呼称が独特らしい。拙いだろ、それは。
頼むから教えてくれよ…壊れってやつになってしまう。
いつの事だったかセピア色の思ひ出として、
彼の扮する忍足先輩に声を掛けられ、俺一人何も知らずに軽いデートをした事まである。
当時やんちゃだった俺は、埃をぶっ掛けて噎せさせたり、茶を零して火傷をした記憶があるが、
うっかり恋に堕ちて胸に火傷を負わなかっただけ良かったかもしれない。
寧ろ胸に負ったのは深い傷だったってオチだ…
数回目の待ち合わせで打ち明けられた時の俺のショックはデカかった。
酷い男だ、と思ったが…、親友のくせに彼の正体を見破れない俺の方が酷い男かもしれない。
そういえば彼の日記も日々チラチラと覗いていたのに、気付かなかった…(ポソ)
勿論、知り合った瞬間からそんな仲が築ける筈もなく。
数年前には、地雷を踏みまくって決別した気もする。
個人的な地雷を踏むくらいなら、N/G/Oのボランティアでカンボジアの地雷廃絶に尽くすべきだった。
若気の至りに感けて無茶をしたあの頃が懐かし――俺だけ今も変わってねえ…！
彼は今、恋人と穏やかな日々を暮らしている(らしい)。
…少々大袈裟だが、何、その辺の結婚式のスピーチに比べたらこれでも脚色は控えめな方だろう。
まあ、そんな彼が、この町に居る。
いつも互いに居場所は告げずに各自楽しく過ごしている俺達だが、
実際こうして彼が俺の現状を把握している、というのは強みであり。
この町が更に安心出来る空間となった。
今後も宜しく。
後で日記に乱入させて貰おう。
どうでも良い話だが。
漢字含有率の「含有」という単語。100％「ガンユウ」だと知っているのに。
どうしても「ふくユウ」と読みたくなってしまう人、俺の他にも居ませんか。
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