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冷吟閑酔
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218 :
鳳長太郎
2007/01/09 00:49
全く色の無い静かな裏通りでぼんやりしているとあの人がやって来た。
碧い風を纏い黒いコートを翻して、正しく滑る様に俺の視野に飛び込んで来た人影。
……滝先輩。
#2007/01/08
於:アダルトグッズ店《ラブポーション》
(※ランダムネタ有り)
日頃、校舎や部活でよく逢う馴染みの先輩でもこんな裏路地で出くわすと、違った印象を覚える。
どうやら滝さんは監督のお使いでこの店に何度と無く足を運んだ事があるみたいで、店内の棚に置かれた玩具を慣れた手つきで玩び、俺に見せ付ける。
「物好きだよねー…彼。」
そう語る口振りから、監督に言付かって買ったモノは滝さんに使われているんじゃ無いかってつい勘繰ってしまう。
監督はどんな顔をして滝さんに触れるのだろう。
滝さんは監督に触れられてどんな反応を……否定も肯定もしないで只微笑む滝さん。
張り合う訳じゃ無いけど、折角だから俺も大人の福袋を一つ買う。
袋の中身は
『白衣・ナース服・聴診器、クスコ、カテーテル等が入った医療用具セット』。
ナース姿の滝さん…良いかも知れない。
滝さんも福袋を買った。
『小型ローター・電動バイブ・媚薬配合ローションのセット』
これだけ有れば充分。
滝さんに大人のアイテムの使い方を教えて貰えないか聞いてみる。
「……レッスン代高いけど、どうする?」
刹那、俺の背中に腕を回してすぐに離れていく華奢な体躯。抱き留める前に、ふわり香る碧い風は試着室に流れて行ってしまう。
逸る気持ちを抑えてコートや上着を脱ぎ捨て、其れ等をきちんとハンガーに掛けてくれる滝さんを横目に聴診器と媚薬入りローションだけ福袋から取り出す。
耳に掛けた聴診器を滝さんの白い胸板に宛がい心臓の鼓動を確かめる。規則正しく冷静な拍動とは逆に、どんどん高まる俺の心臓。
ローションの毒味を命じられ、濡れた滝さんの指先をほんの少し口に含む。苺の匂いと味のついた薄桃色の粘液で俺の指もたっぷり濡らすと、狭い空間に甘ったるい空気が満ちて眩暈を覚える。
(中略/全部書くと長いなこれ)
『初回サービス』の言葉にすっかり翻弄された媚薬配合ローションの使い方講習会はおしまい。
ありがとうございました。
学校でもうまともに滝さんの顔が見られない…
今日使わなかったアイテムは忍足先輩にあげようかな。あの人なら喜ぶだろうから。
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