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冷吟閑酔
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393 :
榊太郎
2007/06/30 12:40
最近は仁王や四天宝寺の監督の姿で徘徊する事が多いが、たまには私も出歩く。
テーマは『公開P』。(鍵を掛けないだけ)
#2007/06/29
#於:海岸
#ホワイトtiger. 滝萩之介
学園よりの帰路、ふと思い立って夜更けの海岸へと赴く。
湿気をはらんだ潮風に吹かれながらコンクリートの岸壁に佇むと、氷帝の生徒…教え子でもありテニス部員でもある滝が現れた。
どうやら密かに家を抜け出して来た様子に「あまり感心しないな。」と咎める声を掛けるも、彼は全く意にも介さない。
立場上説教でも、と階段状の乾いたコンクリートの段に座る様に促すも「そうやってすぐに座りたがるから、年寄りって言われるんだよ。」と揶揄した言葉で返され、あまつさえ「下、降りませんか?遊びたい。」と私を教師とはおよそ認識していない言葉が続く。
彼の言い分は分かっている。
学園を離れたプライベートな『私的』な時間なのに、立場ばかり気にしていてはつまらない、と。
だが多少は心中の歯止めを利かせる事も止む無く……それが年を重ねた事の顕れだとも思うのだがな。
暫し滝に付き合う事にして上着を脱ぎカフスを折り上げると、砂浜の波打ち際へと導かれる。
深夜の海岸には我々の他に動く姿など全く見られず、蟹や、まして海亀の産卵シーンなど望む事は出来なかった。
砂に塗れた指先を波で濯ぐ滝に蛍の話を持ち掛け、来年は蛍の飛ぶ沢に案内すると約束をする。
笑みを零して喜ぶ様子に、彼の年相応の子供らしさを感じ取り此方も嬉しかった。
かなり夜も更けて来た為帰宅を促して、来た道程を辿り始める。
最後の最後に私の自宅に行きたいだのと駄々を捏ねられ、「監督の馬鹿ー」と捨て台詞を吐かれた気もするが、幻惑だろう。
延々、説教ロルと宥めすかしロルを打ったのに既に滝の姿は無く、砂浜に吐き捨てて帰ったのは内緒の話だ。
最近「アホー。」だの「馬鹿ー」だの、よく弄られる。(…)
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